講談社文庫<br> 天狗童子

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講談社文庫
天狗童子

  • ISBN:9784062773041

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内容説明

笛の名手である与平は、あるとき天狗様から、子供のカラス天狗に笛を教えてやってほしい、と依頼される。九郎丸という少年は、不思議なカラス蓑を脱ぐと、人間の姿に早変わり。このカラス蓑がなくなると、カラス天狗の姿に戻れない、と聞く。そして、与平と九郎丸との師弟生活が始まった。次第に九郎丸への愛情がふくらんだ与平は、カラス蓑を焼き捨ててしまおうとするが……。鎌倉・室町時代の背景を見事にとらえ、赤い鳥文学賞を受賞した、戦国歴史ファンタジー。
◎コロボックルシリーズを生み出した佐藤さとるによる新作! ――ファンタジーのさきがけ、「鬼が島通信」連載時から単行本、ソフトカバー、そして文庫版になるまで改稿に改稿が重ねられた渾身作。鎌倉・室町時代背景の中、師弟関係の愛情、カラス天狗同士の友情、戦が続く混乱の世で生きた人々を見事に描き、村上豊氏の挿絵とともに赤い鳥文学賞を受賞。今までになかった歴史ファンタジー。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

はなん

23
ああ、面白い。ふっくらと包み込まれるように物語の世界に入り込んで、穏やかにゆったりと、先が気になり夢中で読み進む。コロボックルシリーズとはまた一味違う昔話に、いまも心の中があたたかい。きっとね。みんなこうして本を好きになる。物語を好きになる。そんな昔むか~しの子供時代のこころを思い出させてもらえる一冊でした。初めての物語でまた、佐藤さとる先生の世界の大きさ、おおらかさ、暖かさを感じられてすごくいま、幸せな気分。2012/08/21

Norico

16
図書館で見つけた本。笛の上手な与平のもとに大天狗さまと木端天狗の九郎丸が訪ねてくるところから、どうなるのかとずっとドキドキしながら楽しんだ。木端天狗たちがかわいい。着ると天狗になれるカラス蓑、天女の羽衣みたいでステキだなぁ。2020/09/05

akubi@中四国読メの会参加中

13
子供の時に大好きだったコロボックルの作者佐藤さとるさんの本と知ってずっと読みたかった。天狗が出てくるファンタジーかと思ったらそれだけでなく戦国時代のお話も混ざって童子の成長が微笑ましい。2014/09/20

むつぞー

13
子供のカラス天狗に笛を教えて欲しいと頼まれた与平。やがて預けられた九郎丸への愛情故に天狗に戻るためのカラス蓑を燃やそうとして…。 童話から歴史物へと繋がる物語。面白いけれど、後半の展開ももうちょっと読んでみたかったです。2012/07/15

Hachi_bee

10
講談社文庫で「ふしぎな目をした男の子」を読んだのが初めての文庫体験。コロボックルシリーズに夢中になったのは小学生の頃。今でも佐藤さとるさんの物語は大好きです。あさのあつこさんの解説にあるように「苦もなく」「心を運ばれ」てしまいました。あっという間に読了。九郎丸という名前は、英語で烏をcrowと言うから?2015/08/28

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