内容説明
江藤文学への最高の入門書。『漱石とその時代』執筆当時に行った、若き著者の知性とユーモア溢れる講演録。表題作の他「転換期の指導者像」「英語と私」など、全6編――アメリカから帰国し、名作『漱石とその時代』を準備中の、1968年から69年にかけて行われた若き日の6つの講演。現代における真の「英知」とは何か……歴史を探り、人物を語り、表現の謎に迫り、大学や国際化の意味を問う。軽妙なユーモアと明快な論理、臨場感あふれる語り口で、読者を一気に江藤文学の核心へといざなう。多くの復刊待望の応え、甦った歴史的名講演集。
※本書は、講談社文庫『考えるよろこび』(1974年9月)を底本としました。
目次
考えるよろこび
転換期の指導者像――勝海舟について
二つのナショナリズム――国家理性と民族感情
女と文章
英語と私
大学と近代――慶応義塾塾生のために
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
馬咲
7
68年の著者の講演録を集めた一冊。『考えるよろこび』『転換期の指導者像』『二つのナショナリズム』が特に面白かった。俗耳に向けて正義や平和を叫びながら暴力を振るう集団のファナティシズムと対比される形で、敗戦後のアテナイで精神の復興を説き続け刑死したソクラテスや、幕府か薩長かという党派的分裂に与せず和平交渉の矢面に立った勝海舟等の思索と行動が、一党一派を越えた価値としての「国家理性」の証明として論じられている。「戦後(敗戦)」がまだ論説の主潮を成し得た時代の匂いとともに、今に通じる含蓄のある言葉を味わった。2025/11/16
なつき
1
「大学と近代」が面白い2018/07/26
ダイキ
1
「わたくしどもは一人でいるときには、自分の中にあるいろいろないやしい心根、私利私欲、利害打算からなかなか目を離すことができない。離すことができないからこそ、逆に自分を抑制することができるのです。[略]ところがこうして十人、二十人、百人、千人と集れば、今度はその集団が「正義」と称するものを掲げて、「正義」のためには何でもやりはじめるようになる。目的のためには手段を選ばないというふうになってくる。そうすると人間は“もの”になってしまう。精神から“もの”に堕落してしまうのです。」〈考えるよろこび〉2018/04/20
ゆーいちろー
0
「考えるよろこび」「転換期の指導者像-勝海舟について」「二つのナショナリズム-国家理性と民族感情」「女と文章」「英語と私」「大学と近代-慶応義塾塾生のために」収録。かつて日本にも「政治の季節」と呼ばれた時期があり、その頃の講演を集めた講演録。勝海舟と福沢諭吉に対比される実行者としての政治家、理想論者としての評論家という視点は興味深い。良し悪しではなく、この両者の立場はどちらも必要だろう。もっとも印象的な挿話は「勇気の横顔」という本に紹介されているというロス上院議員の話。自分だったらどう行動するだろうか?2014/05/20
ピラックマ
0
講演集であり非常に読みやすい。「二つのナショナリズムー国家理性と民族感情」目当てに読み始めたが「英語と私」が一番印象に残った。米国との戦争を前に洋書が次々と発禁される中、氏の父親が敵の言葉も解らず勝てるわけが無いと英語辞書を買い込んできて氏に与えるエピソード。2013/11/09
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