内容説明
■世界の真理は、単純明快! てこの原理からE=mc2、量子力学まで全部わかる!■
中学校理科から量子力学まで物理学全体を見渡し、歴史のエピソードや文学作品を引きながら「基本の基本」をわかりやすく伝授。さらに、人間の思考は自然の論理をどこまで捉えられるのか、という根源的問いにまで誘う。宇宙物理学の先端で研究に取り組み、科学とは何かを深く問い続けてきた名手が放つ、画期的入門テキストにして深遠なメッセージ。
「文系のための物理学入門」の決定版!
□単純、簡明、統一、原理主義□
物理学者は、多様で複雑に見える自然だが、真理は意外に単純明快であり、論理を忠実にたどっていけば必ず真理に到達できると信じている。アインシュタインが述べたように、「神は老獪だが、意地悪ではない」のである。そのための自然を解剖していく手法は、本書に書いたような原理・法則・原則に則っている。どのような建築物もレンガ一つひとつの積み重ねから成り立っているように、壮大な物理学の成果も、最も基本的な原理の上に構築されているのである。―本書より
(本書は2011年にPHPサイエンス・ワールド新書より刊行された『物理学の原理と法則』を大幅に改稿・加筆し文庫化したものです)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
89
この本は以前に新書で読んだことがあったのですが文庫になっていたのですね。ある程度物理学の基礎知識がないとかなり難しく感じると思います。その反面例などが多く書かれていてある程度の基礎知識を持っている人が読むとわかりやすい気がします。もう少し数式や図があった方がいいのかなと感じました。2021/09/15
まーくん
85
高校物理は古典力学、つまりニュートンの運動方程式から教えられたと記憶している。微分積分を使わず。しかし、その基本的原理にはどこまで理解が及んでいたか自信がない。絶対時間、ガリレオの相対性原理、慣性質量と重力質量。人間はいかに目の前で理解できる常識に捉われているか、極小の世界や宇宙サイズでは、その常識は通用しないことを教わったかな?後年、受験や仕事とは関係なく、ただただ興味から、万有引力の法則をケプラーの法則から辿ったり、相対論や量子力学をかじったことは結構楽しかった。どれだけ理解できたかは別として。2021/05/01
Go Extreme
4
原理、法則、定理とは何か:物理学の大前提 物理学の要件 物理学の言葉 原理主義者 因果律 物理学の原理:アルキメデス 浮力 テコ パスカル フェルマー 相対性理論 高速不変 パウリ 不確定性 宇宙 物理学の法則:平行四辺形 自由落下 慣性 運動量保存 角運動量保存 軽ぷらー エネルギー保存 フック ベルヌーイ 物理学の原則」対称性 不変性・共変性 相似性 安定性 相反性 相補性 統計性 自然の論理と人間の思考:自然の論理 基本物質・力・構造・反応性 統一から分岐 人間の思考ー多様な可能性からの人間の選択2021/04/14
かっさん
3
物理学の原理と法則、読み終わりー コンパクトに基本的な物理学の原理と法則が網羅されてて、世界の仕組みの復習によい。物理に馴染みがないと難しいかも。最後のほうのエネルギー状態によってはすべての法則の垣根がなくなる、ってのは新鮮だった。普遍と特殊の切り替えがこないだから多いな #読書 https://t.co/FjLZIrwxj72021/05/14
K
2
物理学って難しいんだろうけどわかりやすく解説してくれていて読み物として面白い。「人は直線を創り自然は曲線を創る」というのは納得。2024/06/15