都市とアーキテクチャの教育思想 - 保護と人間形成のあいだ

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都市とアーキテクチャの教育思想 - 保護と人間形成のあいだ

  • 著者名:山名淳
  • 価格 ¥3,080(本体¥2,800)
  • 勁草書房(2021/02発売)
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  • ISBN:9784326298822

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内容説明

複合的なアーキテクチャとしての都市は、どのような思想とかかわっているのか。また、人間形成の空間としての学校は、いかに〈教育的保護〉の問題と連関しているのか。空間構成に関する思想と実践の間に、保護文化が抱えるパラドックスを読み解きつつ、それを超えていく論理を探究することにより、「教育空間」のあり方を再検討する。

目次

はじめに

序論 教育にとってアーキテクチャとは何か

第一章 複眼の都市思想──ジンメルによる都市と人間形成
 1 人間形成は都市に似ている
 2 ジンメルの都市論──「大都市と精神生活」にみる都市観
 3 「都市と人間形成」論 としての〈アルプス/ローマ〉論
 4 都市の人間形成に関する「文化の悲劇」を超える可能性──「おわりに」にかえて

第二章 都市が教育する──「ハウス化」する社会と人間形成
 1 人間形成のエージェントとしての都市
 2 「ハウス化」論
 3 都市のリアリティー
 4 「大都市教育学」
 5 挑発し続ける都市

Intermezzo1 コメニウス庭園雑感──あるいはドイツにおける教育空間論

第三章 都市を批判する都市──田園都市という「自由空間」と文化批判
 1 つくられた故郷としての田園都市
 2 文化批判における「リエントリー」の形式
 3 「自由空間」の亀裂
 4 文化批判が文化を生み出す
 5 エピソード──二一世紀のヘレラウ

Intermezzo2 田園都市ヘレラウと日本

第四章 「学校共同体」に穴を穿つ──アジール論からみた新教育
 1 リエントリーが生み出す「学校共同体」
 2 保護原理としての「アジール」
 3 「アジール」論からみた「学校共同体」
 4 「学校共同体」に穴を穿つ──まとめにかえて

Intermezzo3 規律訓練論の先を思い描く

第五章 文化のアイロニーに装飾が挑む──芸術家フンデルトヴァッサーの建築思想
 1 フンデルトヴァッサーの学校
 2 「建築の医師」がみたユートピア
 3 反フンデルトヴァッサー的思考
 4 時間の迷宮

おわりに
事項索引
人名索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

有智 麻耶

1
何やら面白そうなテーマがあるぞと、題名に惹かれて読んだ。都市論については、ジンメルを経由して再読したいところ。後半二章は面白かった。アジールといじめの関係については、考える余地が残されており、他の研究が期待される。結局、<教育的保護>が何を指していたのかが読み取れなかったのが残念。2016/02/05

rassy0

0
特にアジールについては関心のある議論だったこともあり興味深い。学校の持つパノプティコン的機能はかなり頻繁に指摘されるが、昇降口や運動場にもそれを見出す議論は初耳だった。最近はアーキテクチャやアフォーダンスといった、元は他領域の概念が輸入されてる潮流がありますね。ジンメルやヘンスラーあたりを読んで再読したいところ。2018/08/23

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