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内容説明
武力衝突の規模から言えば、事実上の“日ソ戦争”だったノモンハン事件。満州国と外モンゴルの国境紛争から勃発した四ヵ月の戦闘で関東軍は大苦戦を強いられたが、あくまで“事件”として内密に処理され、闇に葬られてしまう――。なぜこの教訓が活かされることなく、二年後の太平洋戦争に日本は突入したのか? 今なお戦史のベールに包まれた“草原の死闘”の真相に迫る!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糜竺(びじく)
43
太平洋戦争2年前、ソ連と戦い5万人が無駄死にした事件。引用「(参謀達について)三十代そこそこで、幼年学校からずっと軍人教育ばっか受けて、世間、国際社会なんて無論知らないんです。人間の尊厳なんて考えた事もない。そう教育を受けてきた人間が魔法の杖を持つ事を許された。これはとんでもない制度でしたね」「私はこのノモンハン事件、今日もなお日本のあちこちで起こっているのではないか。そんな事を感じる時がある。それは行き過ぎた精神主義である。「なせば成る」と使われるこの言葉、これこそがノモンハン事件そのものであった」2016/10/27
AICHAN
29
図書館本。これほど馬鹿げたイクサはなかった、と何かで読んだ。で、ノモンハン事件について少し調べてみた。なるほど、無謀なイクサだった。日本陸軍は旧ソ連軍を過小評価していた。でも詳しくはわからなかった。それで、これを借りた。人員が少なくても兵器が貧弱でも精神力でなんとかなると上層部は考えていたのだと改めて知る。部下たちは勝ち目のまったくないイクサで次々と死んでいく。海軍は独断専行のできない組織だったが陸軍はそれができた。特に陸軍は統帥権を拡大解釈して内閣の知らないところで戦争をやり拡大させた。その罪は重い。2016/11/10
かおる
5
こんなに無意味な戦いがあったなんて。あまりにも悲惨すぎて、何度か本を閉じてしまった。2014/01/25
wei xian tiang
4
コピペと売文で綴る駄本。稚拙な文体、自我肥大の権化とも言うべき辻政信の文章を無批判に引く不見識、適当過ぎる図版、何処に出しても恥ずかしくない駄本中の駄本である。中でも噴飯物な一節。「田原少佐は撤退を選んだ。戦陣訓に反するが、それしかないと判断した。」…かの戦陣訓が公布されたのは昭和16年、ノモンハン事件の二年後である。全篇この調子。当時の用語で「満人」とあるべき所を勝手に「満州人」と書き換えたり、読んでいて疲れる。2014/08/11
のる
3
戦うための武器もなく、食料もなく、白兵戦が日本のおハコのように信じ込ませて戦わせた参謀は何なのか?かなり頭にきた‼ …無意味な戦い。2012/11/25