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内容説明
『半沢直樹』のモデルの一人と噂されるのが本書の著者。
大手銀行入行後、ごぼう抜きの大出世を遂げ、渋谷支店長にまで昇り詰めたが、最後に左遷され銀行トップへの道を絶たれる。
小説以上にリアルで驚きに満ちた銀行マンの世界を描くノンフィクション。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
99
元銀行の支店長が書かれたようです。「半沢直樹」の筆者はは元三菱銀行員のようですが、この筆者は元三井銀行の方のようです。同期で一番最下位の行員が、役員手前まで出世するのですが、出向させられてしまいます。かなり脚色はされているとは思いますが、今まであまりここに書かれているような銀行員の行動や人事評価などはあまり知らなかったので面白く読むことができました。私がいろいろ聞くところによると、銀行に入ってもすぐやめてしまう人がかなり増えているようです。その理由もわかる気がします。2023/12/29
キク
59
銀行の改修工事を担当した時、廊下にノルマ進捗グラフが全員分張り出されていた。「ビリだと、取引先からもらった粉薬を丼ぶりで食わさる」と言っていてビックリした。本書で描かれる銀行内部は、もっとエグかった。入社した20代の25%が自ら辞めていき、40代では役員になった1人を除く全員が、関連会社に転籍出向させられる。国家官僚や商社も同じ人事制度だけど、生き残りを賭けたきつい出世レースが繰り広げられる事になる。「働く人の熱意を、組織が飴と鞭で都合よく摂取している」と思う僕が甘いんだろうか?多分、甘いんだろうな、、、2021/09/21
ma-bo
49
ドラマ半沢直樹のモデルになったと言われる元銀行マンが、30年に渡る銀行時代を振り返り、内幕をまとめた本。この手の本はえてして鼻につく文章になりがちだがそんな事はなく、読み応えのある一冊でした。2020/07/17
よしたけ
25
著者はバリバリの体育会系で泥臭い営業手法で一流大学出身のエリートたちを出し抜いて役員一歩手前の大型店支店長まで出世、という武勇伝。自らは顧客のために邁進したが、自らの保身にしか興味ない人間が多いと説き、仕えた上司の悪口を並び立てるが、体よく追い出された恨み節を恨みつらみを綴っているように見えてならない。初支店長時のエピソードに、改革の一歩として裏の支店長と呼ばれるお局女性を地方の支店に飛ばしたというエピソードがあるが、「40代を前に独身の」など明らかにセクハラに当たる記述もあり、著者の人間性も疑わしい。2020/08/24
たらお
19
半沢ロスのみなさんが絶賛している「七つの会議」を見る。吉田羊が野村萬斎にかける「サラリーマンって 難しいね」の言葉が心に染みた後に読む。そう、生きていれば、正論が通らず、割に合わないことがある。人事が大事で、ミスを犯せば即出向。上司の圧力も尋常じゃなく、転勤も多い。不祥事や行員の自殺も隠蔽し、40歳まで銀行員として生き残るのは相当ストレスフル。胆力があったとしても、運が大きく関係しそう。ドラマも決して大げさでないと思われる相当過酷な現場。昔でそうなら利益の上がりづらい今はもっと大変なんじゃないかと。2020/10/03