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内容説明
日本の政治はなぜこれほどまでにダメになったのか?
菅首相にまで続く自民党政治をつくったのは原敬だった。
「平民宰相」として知られる原敬は、藩閥政治を打破した大正デモクラシーを象徴するかのようなイメージでとらえられてきた。
しかし、実際の原敬は、怪物としかいいようのない最強の政治家だった。
並みいる明治の元勲たちが、原によってなぎ倒された。
伊藤博文や西園寺公望は踏み台にされ、山本権兵衛は傀儡でしかなく、
山県有朋や桂太郎は跪かされ、寺内正毅や大隈重信は叩きのめされる。
そんな原敬をなぜ今取り上げるのか。
それは、原が現代の日本の政治を決めた存在だったからだ。
自民党政治の根源は自民党にあるわけではなく、長所も短所も、原が実質的につくった政友会にあった。
今の日本の政治、特に「何回選挙をやっても必ず自民党が勝つ」という体制は、元をたどればすべて原敬に行きつく。
「最初の本格的政党内閣」をつくったと多くの歴史家に評価される原敬の政治とは実際にはどのようなものだったのか。
最後に凶刃に斃れるまでの原敬という希代の政治家の一生をその暗部も含めて描き切った傑作評伝。
[目次内容紹介]
第一章 青年期――寡黙な怪物の誕生と雌伏
第二章 怪物政治家の誕生──大臣、議員、政友会幹部へ
第三章 日露戦争と桂園時代──怪物、遂に政権を奪取
第四章 怪物の死闘
第五章 怪物の「是々非々」の政治とは?
第六章 怪物、最強の宰相に
終 章 原と政友会が残したもの
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
糜竺(びじく)
23
政局には滅法強いことは分かった。ただ、何か理想を持って成し遂げるという点はあまり感じなかった。2023/09/03
軍縮地球市民shinshin
20
原敬というと「平民宰相」のイメージが強いが、本書によれば実は何度か叙爵を打診されたが原自身が断っていたという。南部藩の家老の家柄で士族でもかなり身分が高かったので変だなとは思っていたが。。。そういう「戦略」だったのだろう。現在のJR大船渡線は原が地元に誘致したからあんなに蛇行していて、現在はドラゴンレール大船渡線という愛称になっている(笑)政局にはめっぽう強いが、外交にはまったく関心がない。国内の政争を制して首相まで上り詰めたが、最後は現職で暗殺。国民の圧倒的支持があり、徐々に人気がなくなり、暗殺後は民主2024/02/28
出世八五郎
14
初版2021年1月31日。読メで最初のレビューになりそうだが躊躇う。しかし、書く。尊皇家であるが、恐らく思想信条も戦略もなく、権力闘争に滅法強い怪物。世界を良い方向へリードできる大国でありながら外交戦略には興味なく、重要な国際会議があっても国内権力闘争にしか興味がない。そして、ひたすら米国追従。山縣有朋を倒した男。凄いが魅力はない。2021/03/30
紫の煙
9
教科書的な知識では、平民宰相として名を残した政党政治家の原敬の実態。そもそも、上級武士の家の出で平民ではない。爵位を持たなかったので平民と呼ばれたが、デメリットを考え、あえて持たなかった。これを読むと、政治家として優れた業績があった訳ではないようだ。2021/10/03
ミナ
6
原敬って怪物なの?と思ったら、あのめちゃくちゃでやたらめったら内閣が変わる時代の政治を上手に自分の思い描くようにしちゃうから怪物だわ。山縣有朋のように幕末から明治初期を生きた人の感覚も識見も大事だけど、今で言う老害か?と思わせる言動には切なくなる。理想は語らず現実に対処し続け結果がこんな現代にまで影響を与えるとは……。政治家たちは本当に自分たちの影響力の大きさや国、国民に与えるダメージの大きさも自覚してほしいわ。2024/07/03




