内容説明
■傲慢なプリンスにとって、愛は女性からの捧げ物でしかない。■「僕の子供を妊娠しているというのは本当か?」バハニア王国のプリンス、サディクにつめ寄られ、クリオは恐怖にのみ込まれそうになった。ああ、とうとうばれてしまったのだ。出会ってすぐに惹かれ合い、ベッドをともにしたが、貧しい生まれの自分は単なる情事の相手にすぎなかったと知り、傷ついたクリオは彼のもとから逃げ去った。いままでずっと連絡をくれなかったのだから、彼の目当てが王位継承権を持つ赤ん坊にあるのは明らかだ。「結婚しよう」サディクは一方的に告げたが、愛のない結婚を求めていないクリオにとって、それはプロポーズではなく、死刑宣告も同じだった。■『アラビアン・ロマンス:バハニア王国編』の第三話です。前作でヒロインだったザーラの妹、クリオが主人公。愛を求め続ける孤独な彼女の心を、プリンスが受け入れる日は来るのでしょうか?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
麻琴
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何度目かの再読。「アラビアン・ロマンス バハニア王国編」は多分全て持ってるし読んでいるけど、この作品が飛び抜けて好き。妊娠によって結婚を強制されてもヒーローから愛を告げられることなく苦しむヒロインと、何故ヒロインが自分との結婚を喜ばないか理解できない尊大なプリンスの話。ヒロインは過去の事情もあって特に確かな愛情を求めているのでその想いが切ない。ただヒーローは言葉で否定してても行動は最初からヒロインに夢中で嫉妬深く独占欲丸出しで気付いていないだけだとわかるから安心してじれったさを楽しめる。良作。☆52015/04/02
くろうさぎ
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二人とも、あまりにも頑なで頑固なので、ちょっと疲れちゃいましたね・・・・。2012/09/07