内容説明
■彼女は無邪気なプリンセス。お年頃なのに、女性の自覚がないようで……■二十歳の今まで、このバー・Ｑドロップ牧場で育ったチャンシーは、レディとして振る舞うことをまったく学ばずにきてしまった。先ごろ亡くなった父のおかげで、乗馬もパソコン操作も荒くれカウボーイたちとうまくやっていく術も身につけている。けれども、スカートをはいたことも、女友達と遊び歩いたこともない。そんな純真無垢な女性経営者とともに残されたカウボーイたちは、牧場とチャンシーの行く末を案じ、若きクリフ・ロバートソンを連れてきた。この男なら、大牧場を切り盛りしていける。いや、それどころかチャンシーの面倒だって見られるはずだ。彼らの狙いはみごとに当たった。経験豊かなクリフは、牧場のプリンセスの眠れる女の魅力に引きつけられ、自ら彼女を大人の女に生まれ変わらせようと決意したのだ！
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
25
信号も知らないぐらい世間知らずな、牧場純粋培養の女性（牧場主！）と、彼女の牧場で実質の経営者としての仕事を得たカウボーイのピュアなロマンスです。かわいかった～。最初の語り口だったおじちゃまが40代でボロボロになって死んでいるという描写に、大地で生きる人の過酷な現実を見た気がしました。2022/03/06
アカツキ
9
ヒロインは牧場経営者。幼くして母が亡くなり父は抜け殻のようになったため、代わりに牧童たちがヒロインの面倒を見ていた。父親が亡くなって牧場経営者となり、20歳になったものの女性らしさはほぼ無く、仕事も手伝っているつもりで邪魔している始末。牧童たちは相談して街へ行き、ヒーローを牧童頭として牧場に連れてくる…。少女のようなヒロインの言動に困惑。ヒーロー妹がやってきて外見は改善されていくけれど、内面的な問題でまったく萌えられなかった。ヒーローは自分の一物に名前を付けている。サブはヒーロー妹と牧童。2019/08/09
糸車
5
牧場と言う小さい社会でも日々いろんなことが起き、人と人はそれぞれの性格で影響を与えたり受けたり、ちょっとしたことでがらりと変わったりするんだあ。きっとそれは元々それぞれの中にあったものを引き出すきっかけにすぎなくって。閉鎖的だと思っていた牛の牧場で育った紅一点のヒロインと、魅力的であるがゆえに他の女性から敵視されていたヒーローの妹との出会いが印象的。牧場で働いている荒くれ男たちの優しさ、有能さ、強さ、情けなさなんかが満載の明るいお話。人生について考えさせられる深い言葉があちこちに出てきて、印象的。2014/02/15
