講談社文庫<br> 逃亡者

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講談社文庫
逃亡者

  • 著者名:千野隆司【著】
  • 価格 ¥660(本体¥600)
  • 講談社(2021/01発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062733175

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内容説明

憎悪、そして絶望が、江戸の闇に渦を巻く! 妻を犯した男を殺した燐之助と、弟の復讐に燃える辰次郎が激突する。もはや安らぎはない! ――妻を犯したならず者・錠吉を殺して出弄した燐之助。6年ぶりに江戸に戻って女郎屋「春屋」の用心棒となった彼の前に、復讐に燃える錠吉の兄にして岡っ引きの辰次郎が立ちはだかる。妻子を人質に取られた明日なき戦い。そして春屋の主人・庄八の謎の過去とは? 憎悪が噴出し、絶望が渦巻く大江戸ノワール。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

フキノトウ

13
追う男と追われる男の緊迫感がすごかった。千野さんの作品は読みやすい。2021/04/27

ラミウ

3
妻を犯した男を手にかけた燐之助は妻も子も捨て江戸を出奔、そして6年ぶりに帰って来た。殺された弟の仇を射ちたい辰次郎。影から妻と子を見守りたい燐之助。そして燐之助が身を隠す女郎屋の人々。それぞれが、色んなものを抱え、消化できない感情に折り合いをつけながら生きている様。投げ出さずに向き合う様。うまくいかないその姿には、どんよりとした気持ちも覚えたけど、そこに力強さも感じた。逃げ隠れていた燐之助が立ち向かうことを決意してからの展開は良かったです。2017/06/20

山内正

2
今日はお弓のお披露目 旦那は米屋の主人 春屋に来て三月 湯に入り髪を結えと女将に 主庄八はお絹が月に一度出掛ける事を気に掛ける 前から若い娘が男と来る 娘のおるいだ 男は素人じゃ無いと お弓は生娘じゃ無かったよと米屋が 二階から降りてきた 身上に合わす強さがある女かと お絹が裏から出て来た 江戸川の方へ歩き出す 茶屋に腰掛け誰かを待つ 大名籠に共揃えの若侍がつく 月に一度の祈願参りだと聞く 二階を降りる旦那にお弓が言寄る たった一月で身に付いている 私も十五の息子が居ます 見守って貰い気が落着きます2020/09/02

山内正

2
六年振りの江戸、雨に濡れ軒下で 震える 籠が止まり二人の男が囲む 石を掴み投付けた、助かりました 女郎屋の主庄八だった 二ヶ月世話になった燐之助 十六の娘と女房に金を庄八借り送る 六年前殺した奴の死体は見付かってない筈 一目顔を見たいと長屋の側まで行く 古女郎に身請けの話がと聞くが 見ててもそんな風に見えないと ひょっとして岡っ引きの手下か? 店の女将が姿を消した 庄八は籠で 農家へ 家から男二人が出て話を 十一年前の金を返せと匕首を抜く 三人は盗賊だった 女房の命と引換にと匕首で庄八が残った2020/07/27

あかんべ

2
1998年の作品。妻を犯した錠吉をかっとして殺してしまった燐之助。錠吉の兄で弟の仇をとろうとする辰次郎との死闘。逃げる六年の間に体術を二年修行したらしいがいざ戦うとなるとあちこち斬られる。そこもリアル。最後庄八の死は騙された2012/04/13

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