内容説明
詩で描く家族と恋と友情の心揺さぶる物語。
主人公のシオマラは、神さまのことなんか、ぜんぜん信じてない。
「女の子は、いけません。いけません。いけません」
信仰心厚い母親に、こう言われるたびに、
「自分はなんてちっぽけなんだろう」って感じるんだ。
ハーレムに暮らす少女シオマラは、厳格な母親に猛反発しながらも、「言葉」の持つ世界に惹かれていく。
高校のポエトリースラム部で詩のパフォーマンスというものを知り、自己表現の世界にどんどんのめり込んでいく。
「言葉は、ありのままの自分を解き放つ手段」、そのことに気がついたシオマラは、いろいろなことから自由になれた。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かもめ通信
25
“ノートのなかにかくれていたのは、それが泣かずにいる唯一の方法だったから。”母との確執、はじめての恋、兄の秘密、ポエトリー部と仲間達との出会い自分を表現することとは…。全篇詩で綴られた物語。読んでいるうちに胸のあたりがかあっと熱くなってきて、だんだん視界がにじんでくる。 この本のこと、この本に書かれた詩のことを、いますぐ誰かと話したいような、高揚した心持ちでありながら、この気持ちの高ぶりをどう伝えたらいいのかわからずとまどいもする。たぶん、書くのがいいのだろう。私もノートを取り出して。2021/04/19
星落秋風五丈原
24
文章が詩みたいに配置されていた。2021/03/15
スイ
21
わーーーーん! 終盤はボロ泣きだった…。 良い本を読みました…。 厳格な母の元、ノートにこっそり言葉を綴る高校生シオマラ。 家庭環境、宗教、男に消費されたくないけれど憧れや欲望もある揺れ。 様々な悩みを詩に書くことで時に耐え、時に戦う彼女の姿に心が揺さぶられた。 ポエトリークラブに入ってからの彼女の眩いスパーク、聖書を語る母との対決、恋の行方…。 一つ一つが愛おしくて胸がギュッとなる。 十代に入ったら、娘にも渡したいな。2021/03/13
そらこ
17
わたしシオマラは、ニューヨークのハーレムに暮らす10年生のドミニカ人。母親は信心深くて言動に厳しく、シオマラは息苦しい。ボーイフレンドができ、先生からポエトリー部にも誘われる。でも、どちらも母親の意に沿わない。爆発しそうな日々の気持ちを、詩のように言葉で綴る。ふつふつと静かに波打ちながら流れていた言葉が、ラストで嵐のように激しく打ち付けてくる。独り立ちするとき、自分と親のあいだで葛藤するティーンズの気持ちが、赤裸々にあらわされている。信仰などの環境は違うけれど、日本の子どもたちも共感できると思う。2021/05/03
ズー
16
とてもよかった!母親が毒親すぎたり、シオマラの宗教感とかもすごくよく分かるし、ティーンズの禁じられたキュンキュンする恋模様とかたまらん。心の拠り所であり、才能に満ち溢れるノートいっぱいの詩。それが彼女を支えて強くする。詩っていいもんだなぁと思った。したくないことはしなくていい、やりたいことを胸張ってやればいいってこと。1番オッと思ったのはアマーンの自分を捨てた母への、考え方と言葉かな。2021/02/12
-
- 電子書籍
- 男のヒトが怖いのですが、4 comic…
-
- 電子書籍
- ほぐピラWORKOUT 「ほぐす」+「…
-
- 電子書籍
- 明日 角川文庫
-
- 電子書籍
- モミジの棋節 ジャンプコミックスDIG…
-
- 電子書籍
- 電撃4コマ コレクション ちいさいお姉…