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内容説明
教育機会の平等・均等路線の先で混迷を極める入試改革。著者はその状況に「繕われた公平さに意味などない」「世界で通用する大学やエリートを生み出せるのか」と警鐘を鳴らす。進学率が5割を超えて、最早エリートのためのものではなくなった大学はこの先どんな存在であるべきか? 未だ詰め込み型の「一発入試」に頼る大学に創造性ある学生を選ぶことはできるのか? 「公平」という呪縛から逃れなければ、大学に未来はない!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
大先生
12
正直、期待していたより内容が薄い(苦笑)。【記述式や面接試験だって不公平とはいえない】【研究系と教育系の大学教員を区別するべし】などの意見には大賛成ですが、目新しさは皆無かと…。フランスのバカロレア(高校卒業資格試験)では哲学が必修となっていて、「時間から逃れることは可能か?」などの問題について、4時間もかけて論述するそうですが、私は日本人で良かった(笑)。ところで、法学部で最低限学ぶべき考え方(私見)をご紹介。①事実と意見の峻別、②理由付けを必要性と許容性で検討する思考回路、③法的三段論法の3つ。2021/07/06
アルカリオン
9
期待外れ▼p4- エリート養成機関としての大学の入試は「公平な」ペーパー試験一発勝負でもよかったかもしれないが、大学の役割が変容している現在においては検討が必要▼p21あたりで当時の文部科学大臣の「身の丈発言」に触れているが、解釈がおかしい気がした。著者は「学力が低い人はそれなりの大学を志望すればよいと受け止められてしまったために反発を買った」としているが、当該発言への反発は「金持ちは何回でも試験を受ければいいし、貧乏人は最低限の回数を受ければいい」と受け止められたためだったというのが私の理解だ。2021/05/11
Mark X Japan
5
大学教授は,研究中心と教育中心に分けるべきでしょう。小中高の教員も,校務(学校運営)中心と授業中心に分けるべきでしょう。公平についても,色々な面があることも考えさせられました。☆:4.02021/02/13
Yappy!
4
大学のデータなども含め、だいたいはここ数年で議論になっているのを著者の観点でまとめているもので、目新しい議論はあまり。全体的に言っていることはわかるけれど、各論の段階でどうするかは多々問題があるので、あくまで議論の一つのとっかかり、大学を取り巻く状況をみる一つのとっかかりとして読むならいいかな。 それぞれこれから元の論文なり情報なりと、社会状況を追って行かないと、表面だけの話になってしまう。これだけで済ませたらだめだな。2021/03/07
大熊真春(OKUMA Masaharu)
1
面白かったのではないかと思う。2023/02/21