中公新書<br> 古代メソポタミア全史 シュメル、バビロニアからサーサーン朝ペルシアまで

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中公新書
古代メソポタミア全史 シュメル、バビロニアからサーサーン朝ペルシアまで

  • 著者名:小林登志子【著】
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • 中央公論新社(2021/01発売)
  • ポイント 10pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784121026132

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内容説明

人類初の文明は5500年前のメソポタミアに生まれた。灌漑農業、都市、文字など、現代でも必須な文明の要素は全てこのときにシュメル人が発明した。その後、「目には目を」で名高いハンムラビ王、初の世界帝国を築いた新アッシリアのアッシュル・バニパル王、「バビロン捕囚」で悪名高いネブカドネザル二世など数々の王たちが現れ、様々な民族の王朝が抗争を繰り広げる。イスラームの登場まで、4000年の興亡を巨細に描く。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

65
メソポタミア川のほとりに文明が生まれてからイラクまで、紀元前3500年から紀元651年まで、4000年の歴史を通史として記した一冊。この頁数で深いところまでの考察は流石に無理で各文明や王の事績の概略を追う作りとなっているのだが、これが自分のように古代メソポタミア文明は学校で習ったっきり、バビロニアもアッシリアもハンムラビ王も単語に聞き覚えがある程度という知識の人間には非常にありがたい構成なのである。楔形文字の書き方も本書で初めて知ったし。様々な王朝が興っては滅ぶ古代のダイナミズムとロマンを堪能できました。2020/12/12

tamami

61
遥か中東という、行ったことも見たこともない地の、何千年も前の歴史を知る意味は?、本書を手にして最初に思ったことである。結局、古代文明発祥の地という惹句のままに読み進めることになった。数千年に渡る大国小国の興亡の歴史は、カタカナばかりの人名や地名が頻出し、一見堂々巡りの無味乾燥なものにも思えたが、他方で現代にも通じる多くの事柄を考えるきっかけにもなり、実のある読書になった。一つは、多くの国々が数千年にわたって攻防を繰り返した動機・背景が奈辺にあったのかということである。有り余る生産物を背景に、他国を侵略し→2020/11/23

翔亀

49
【始原へ35】中南米古代史を続けるつもりだが、ちょっと寄り道。本書はメソポタミア文明の人類最初の都市(=国家)シュメールからサーサーン朝ペルシャまでの通史。シュメールが紀元前3500年頃、サーサーン朝が紀元後500年頃だから何と4000年にわたる。普通、世界史だとシュメールの楔形文字からバビロンの「目には目を」を学んだあとは、ギリシャに飛んで、再びメソポタミアが登場するのはアレキサンダー大王となるので、その間どうだったかなんて全く知らなかった。類書が少ない中こういう新書が刊行された(2020年)のには、↓2021/08/02

サアベドラ

48
『シュメル』の著者による古代メソポタミアの一般向け概説史。2020年刊。南北メソポタミア(アッシリア、バビロニア、シュメル)の主要な王朝はもちろんのこと、エラムやウラルトゥなど同時代の周辺地域にも触れられており、また古代メソポタミア史の終焉とされる新バビロニア滅亡後の流れも若干言及されている。当然新書でカバーできる範囲ではないので、歴代の王の事績や戦争の記述が中心で社会文化は少なめ。新書の割に図版が豊富なのが嬉しい。コンパクトにまとまっているが、一方で全くの門外漢は固有名詞の洪水に押し流される恐れがある。2021/01/07

六点

42
つい最近『ギルガメシュ叙事詩』を読了し、では「その神話が語られていた社会とは?』と、思い考古学的的側面から見てみようと思い購入。まず、風土と自然から入り、シュメールからサーサーン朝に至るまでの、長い歴史を考古学的成果から辿った、初学者たるぬこ田にとって、実にありがたい本である。地図と索引が充実しているのも良い。中公新書の良さが横溢している本である。読んでていて、たまに収奪と言うか流出した文化財の多さに、文明の中心地から転落し、「境目」の地域に落ちぶれた事に、諸行無常だけには留まらぬ暗い感興を覚えた。2020/11/21

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