岩波ジュニア新書<br> 農学が世界を救う! - 食料・生命・環境をめぐる科学の挑戦

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岩波ジュニア新書
農学が世界を救う! - 食料・生命・環境をめぐる科学の挑戦

  • 著者名:生源寺眞一/太田寛行/安田弘法
  • 価格 ¥902(本体¥820)
  • 岩波書店(2021/01発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784005008612

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内容説明

研究対象は,地球全体から顕微鏡で見る世界まで! 人びとの暮らしを豊かにし,自然環境を保全し,生物たちの役に立つ.そんな可能性を秘めた夢のある学問――それが「農学」です.本書では,農業経済学,生命科学,食料や環境科学など,農学に含まれるさまざまな分野の第一人者が,その研究成果や未来を語ります.

目次

はじめに┴第1章 農学って,どんな学問?(生源寺眞一)┴1 まるで小さな大学┴2 ものづくりと農学┴3 環境科学としての農学┴4 経済学の有効域┴第2章 いま,農学が社会から求められていること(生源寺眞一)┴1 食料問題とどう向き合うか┴2 経済成長とどう向き合うか┴3 環境問題とどう向き合うか┴4 農業農村とどう向き合うか┴【コラム】┴2―1 虹色の革命┴2―2 蚕で外貨獲得┴2―3 沈黙の春┴第3章 食料科学の新たな役割を考える(太田寛行)┴1 食料科学って何だろう┴2 化学でとらえる農作物生産┴3 窒素をめぐる化学の展開と食料生産┴4 窒素固定微生物の発見と利用┴5 化学の力で病虫害を防ぐ┴6 生物の機能を発見して農薬の使用を減らす┴7 土壌生物と作物生産の関係┴8 無肥料栽培でも作物は育つか┴9 根にすみつく微生物を利用する┴10 農業と地球温暖化┴11 農地から発生するメタンと一酸化二窒素┴12 水資源と作物生産┴13 農業の多面性とバイオ燃料┴14 再び,食料科学って何だろう┴【コラム】┴3―1 ダーウィンのミミズ研究┴3―2 ウシの「げっぷ」と地球温暖化の関係┴3―3 多年生作物の試み┴3―4 コメの品種改良┴3―5 低温で生息する魚と,低温で活性の高い酵素(執筆:橘勝康)┴第4章 生命科学へのいざない(髙橋伸一郎・竹中麻子)┴1「生命科学」と「農学」┴2「生命科学」を支える新しい技術┴3 生命を維持するしくみ┴4 インスリン様活性と動物の一生┴5 栄養状態とインスリン様活性┴6「生命科学」と農学のミッション┴第5章 環境科学の挑戦(安田弘法)┴1 環境科学って何だろう┴2 生物による生態系サービスと農業との関わり┴3 環境保全と生物を活用する農業┴4 無肥料無農薬無除草剤でコメ作りに挑戦┴5 海外からの生き物とそれが私たちの生活に与える影響┴6 生物群集での多様な生物の役割┴7 農業生態系での生物多様性の役割┴8 自然環境の破壊と修復及びその影響┴9 環境科学の挑戦┴【コラム】┴5―1 導入糞虫によるオーストラリアでの糞公害の解消┴あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

大先生

10
「小さな大学」のような農学。農学は、耕地・里山・森林・河川・海洋など広い領域を舞台に、分子から個体、個体群、生態系レベルまでの多次元を対象とし、自然科学や人文社会科学の成果も活用して、食料・生命・環境のいろいろな問題に挑戦する総合科学!面白いですね。外来種の導入は難しいけど、オーストラリアにおける糞虫は成功。牛と羊の糞が年間5400万トン発生してハエだらけになっていたところをアフリカから導入した糞虫が処理してくれたと。ちょっと難しいところもありますが、高校生読んでもらいたい一冊です。2025/08/11

春色

8
担任している、農学部に進みたい生徒が学問分野について知るのによい本はないかとインターネットで探したところ、高校生向けとして評価が高かったので読みました。私の専門は英語教育学であるため、全く馴染みのない分野でしたが、どのような学問分野なのか具体的に分かります。非常に多岐に渡っており、多くの農学部が学科・コースに分かれていることに納得。環境問題や食料分野の問題解決が期待されている分野だということを知り、ワクワクしますね。2021/06/19

絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく 

7
『生きるためのブックガイド』で知った本。農学部って農業を学ぶところ(品種改良なども含めて)と思ってました。がそれだけじゃなかった!農学という分野を拡大・深化させ、社会的に重要な役割を与えている…というと更に?ですが、環境保全資源循環型農業は、実現にはまだまだかかるということだけは理解した(つもり)。どれだけ機械化しても最終的には人間の手が必要な農業、高齢化もあり、この「人の手」を何とかして欲しい。2025/08/07

ぴーまん

6
農学入門とあるがレベルはかなり高い。経済学、農学、生物学、環境学などから構成されていて農学といっても範囲はとても広いことを知らされる。生命や生活の根源である農学、早くから知識を得ていくことは必要であるし、農学を学ぶことでさらなる人間の進歩と古き良き生活の維持に繋がると思う。農学入門も読みたくなった。2018/01/01

とりぞう

6
面白い本。「ウシの『げっぷ』にはメタンが含まれます。メタンは温室効果ガスです、つまりウシのげっぷは地球温暖化の原因の一つにもなっていると指摘されています。メタンの約26%はウシなどの反すう動物から発生しています」なんて話から、「北朝鮮の栄養不足人口の割合は三分の一を超えていて、もっとも深刻な国のひとつです」なんて話まで。「かつてのおむすびは家でにぎって外で食べるものでしたが、現代の都会の生活者のあいだでは、コンビニなどで買って家に持ち帰る食品のひとつになっています」なんて話も他で使いたくなるな(^^)。2017/11/21

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