内容説明
日本はどんな価値観で組み立てられてきたのか.なぜそれが忘れられてきたのか.「内なる日本」と「外なる日本」,「善」と「悪」,「表」と「裏」――デュアル思考で見えてくる多様性の魅力とは.常に新境地を切り開く江戸文化研究者と古今東西の書物を読破し続ける編集工学者が,日本の来し方・行く末をめぐって侃侃諤諤の知の冒険!
目次
はじめに(松岡正剛)┴1 折りたたむ日本┴内なる日本・外なる日本┴着物を着ない天皇┴「方法」から日本を見る┴デュアルスタンダードな日本┴普遍に向かわない価値観┴「世」と「代」の時空┴2 「国の家」とは何か┴大和朝廷はいつ確立したのか┴蘇我馬子と聖徳太子┴公家集団と有識故実┴天皇と将軍 日本には王権がない?┴3 面影の手法┴『夜明け前』と日本の「おおもと」┴面影カメラで見る日本┴昭和の礼法と菓子屋の由緒┴ヒエラルキーにならない社会┴境にいる人びとと物語┴4 日本の治め方┴神と仏とまつりごと┴キリシタンは反秩序┴南朝ロマンと鎖国┴5 日本儒学と日本の身体┴なぜ江戸幕府は朱子学を御用学問にしたか┴なぜ神道と儒教が結びついたのか┴国学が解いたこと┴日本の「身」と「体」 国体とは何だったのか┴プリンシプルのない日本┴6 直す日本,継ぐ日本┴なぜ出雲は隠れたのか┴アマテラスとスサノオの誓約┴神の庭・斎の庭・市の庭┴「富」とは何か 支払いとお祓い┴循環型の経済システム┴職人と商人が継いでいたもの┴7 物語とメディアの方法┴「個」のなかにもデュアルがある┴「ウツ」と「ウツツ」と「ウツロヒ」┴江戸の寺子屋と学問熱┴表の版木と地下の活字┴8 日本の来し方・行く末┴日本の共同体はどうなるか┴二人の「奥」にある日本┴何を読んでいたか┴相互編集的日本像のために┴日本に仕掛けたい問答┴あとがき(田中優子)
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KAZOO
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壱萬参仟縁
スプーン