内容説明
そこに酒があり、ドリンカーがいれば、即酒場。
コロナ禍で外食産業の大手チェーンが大打撃を受ける一方、デリバリーを軸としたゴーストレストランが増えてきている。
ポスト・コロナの飲食店はどうなってしまうのだろうか。
そんな中、国内外の酒場をハシゴして40年、包丁を握って35年の「文壇一の酒呑み&料理人」が、ついに理想の居酒屋“masatti“を開店した???
芥川賞最多落選の芥川賞選考委員が放つ、気宇壮大かつ抱腹絶倒の食エッセイ!(レシピ&カラーページ付)
〈目次〉
1.マッコリタウンの夜
2.「離れ」としての居酒屋
3.臨時居酒屋の極意
4.「揚げ物王」はどれだ?
5.屋台というハッピー・プレイス
6.豆腐と卵
7.空想「鍋フェス」
8.空想居酒屋の「炊き出し」
9.魅惑の寿司屋台
10.健康度外視珍味偏愛
11.鰻
12.コロナ時代の食
13.免疫向上メニュー
14.ポスト・コロナの飲食店の行方
15.闇市メニュー
16.奇想料理とベジ呑み
17.スープで呑む
18.世界の屋台に立つ
19.「何処でも居酒屋」開店
20.歓迎光臨 天ぷらMasatti
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
207
島田 雅彦は、デビュー以来30年以上に渡って読んでいる作家です。酒と肴に造詣の深い著者ならではの楽しい企画、著者が腕を振るう空想居酒屋で是非、美味いお酒を呑んでみたい。しかしコロナは、何とかならないのでしょうか? https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000886432021.html2021/02/20
佐島楓
71
作家らしい想像力を駆使して、外出もままならないなか空想上の理想の居酒屋を開店させてしまえ、というコンセプトの本。世界中を旅した経験を活かし、美食、美食のオンパレードでちょっと胸焼けしました。美食といっても、居酒屋メニューも多くて、体調がいいときならおなかが空きます。料理もたしなむ著者、最後にはついにリアル居酒屋を開店、包丁を振るうところまで。いくつかレシピのヒントをいただきました。卵天、わたしが揚げたら絶対爆発するだろうな。2021/01/17
おかむら
38
日本や世界各地の酒場はしご歴40年の島田さんが理想の居酒屋を想像の中で開店。コロナ前に始まった連載が、コロナ渦中でより一層の垂涎エッセイに! ラストは調理道具と調味料一式キャリーケースに詰め込んでリアル「何処でも居酒屋」開店のドキュメント。←ここカラーページ、料理の手際が良さそうな島田雅彦カッコいいわ! 思えば1年近く夜に外で飲んでないけど、酔客で賑わうコの字カウンターで気兼ねなく楽しく飲める日が早くきますように。2021/02/20
薦渕雅春
33
著者の作品は何冊か読んでいるが、作品名はパッとは出てこない。本著のようなエッセイを読むとは予想外だった。〈酒場をハシゴして40年、包丁を握って35年の小説家が、理想の居酒屋を開店した?〉お酒好きには、酒呑みには、たまらない内容。70ページに書かれている「そのうち池袋にチューハイ専門店ができ、アップル、グレープ、パイナップル、カシス、カルピスなど様々な味のチューハイをカクテル感覚で出し、焼酎の洋酒化に成功し、」との店は友達と何度か行った事がある。メニューを順番に飲んで行った。健康第一で飲んで食べて行きたい!2021/04/30
メタボン
31
☆☆☆★ 島田雅彦の食いしん坊ぶり、呑兵衛ぶりが全開。ついに「何処でも居酒屋」を開店してしまった。海外の美味しい食べ物、酒も良く知っているので、和洋中エスニック何でもござれだ。台湾の屋台、韓国のスープ料理は未経験なので、特に食べたい欲求が強い。2021/04/02