三つの栓

個数:1
紙書籍版価格
¥2,640
  • 電子書籍
  • Reader

三つの栓

  • ISBN:9784846016555

ファイル: /

内容説明

ガス中毒による老人の死。事故に見せかけた自殺か、自殺に見せかけた他殺か、それとも……。“三つの栓”の謎を巡る推理合戦の末に明かされる意外な真相とは? 「探偵小説十戒」を提唱したロナルド・A・ノックスによる正統派ミステリの傑作が新訳で登場!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

飛鳥栄司@がんサバイバー

17
窓が空いた部屋にガスを充満させるための「HOW」一本だけに絞ってしまうのは素人だ、と言わんばかりのノックスの仕掛けである。終始重点を置いているのは「WHY」であり、多額の保険金の行方(使いみち)なのだ。殺人と事故死の推理合戦も激論となるわけでもなく、穏やかな感じで話は進んでいき、ガスについてのトリックの種明かしが今か今かと待ち遠しいが、いつまで経っても触れられない。最後の2章でブリードンとリーランド申し訳程度で触れるだけ。このクセモノ感がノックスらしい特徴であると思う。2018/03/12

bapaksejahtera

13
高名な神学者で国教会からカトリックに改宗したという経歴を持つ、知る人ぞ知る推理作家の1927年作品。本作ではカトリックに反感を持つ人間がキーになるという興味深い仕掛もある。高額な保険を掛けて死んだ老人の死因を巡り、主人公の保険会社調査員が警察と共に捜査に当たる。ユニークな登場人物達の、機智と滑稽に溢れたスピード感のある作品で、飽きる事なく読めたのだが、結局は私の苦手な犯人当てと謎解きの趣向で、加えて謎の中心を構成するガス栓の配置は、犯罪よりは施工/管理者の重大な過失責任問題に思え、読後も強い疑問が残った。2023/12/04

timeturner

6
探偵業にひけめを感じている夫と頭の回転が早く社交的な妻との軽妙なやりとりが楽しい。トリックや動機に関してはあまり感心しなかったけど、『陸橋殺人事件』同様、アイロニカルなユーモアも含め全体に漂うイギリスっぽさがすごく好みだった。2023/09/09

あんすこむたん

3
訳が良かったのか読みやすい。話としては都合のいい部分はあるがそこそこ。2018/11/10

クリフトン

2
不可解さや猟奇性とは別なところにあるミステリー 洒落た会話と入り組んだ人間関係 「十戒」の求めるものはこういうものらしい 英国風なひとつの特徴なのかも 日本の探偵小説は怪奇趣味に特化していったのと対称的 また詳細な解説に驚きと感謝2021/08/13

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/12482811
  • ご注意事項

最近チェックした商品