ニュー・イン三十一番の謎

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ニュー・イン三十一番の謎

  • ISBN:9784846017958

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内容説明

発見された死体と書き換えられた遺言書。遺された財産を巡る人間模様。シャーロック・ホームズのライヴァルで法医学者にして名探偵のソーンダイク博士が、科学的知識を駆使し事件の解決に挑む!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

本木英朗

20
英国の本格ミステリ作家のひとりであるオースティン・フリーマンの3作目の長編である。ひとりであるオースティン・フリーマンの3作目の長編である。発見された死体と書き換えられた遺言書。遺された財産を巡る人間模様。ホームズのライヴァルで法医学者にして名探偵のソーンダイク博士が、科学的知識を駆使し事件の解決に挑む!という話だ。今回も俺はただただソーンダイク博士、そしてフリーマン先生の推理にやられてしまった。まあ、別にいいけれどねえ。またいつか再読しようっと。2021/03/20

内島菫

17
本書は以前中篇「ニュー・イン三十一番地」として『ソーンダイク博士短篇全集Ⅱ』で読んだが、主に共犯者の女性(中篇では単なる家政婦)の役割が大きくなり、それに伴うジャーヴィスの「追われる追跡者」の冒険譚が追加されている。こういう経緯があるせいか最後の謎解きでは彼女は重要視されておらず、あくまで主犯の男性中心にパズルのピースが埋められてゆく。また今回は、ジャーヴィスが正式にジュニアパートナーとなったこともあり、ソーンダイクは彼としてはかなり丁寧にジャーヴィスに捜査方法の手ほどきしている。2021/07/29

tokyo-zodiac

4
ジャーヴィス医師は、H・ヴァイスなる人物が迎えによこした馬車に乗り、その友人の診察に向かう。だが患者は大の医者嫌いとのことで、行く先がわからないよう道中の馬車は外が見えないようにされていた。フィリップと紹介された患者は意識が朦朧としており、ヴァイスは睡眠病の可能性を疑っているようだが、ジャーヴィスは最も合致するのはアヘンやモルヒネの中毒症状を疑うも、ヴァイスはそんなはずはないと否定する。後日再び迎えの馬車に乗せられ、患者を診察したジャーヴィスは、あの日の翌日にソーンダイクに相談したこともあり、何かしらの…2019/09/16

四季

4
◎ 古い作品で先の展開が読めてしまったがそれでも楽しめたのは、魅力的なキャラ、捜査してる場面が丁寧にかかれていてる所、実際に使われてたりした軌跡図などを捜査に取り入れられていてそんな作者のこだわりが面白さに直結してるからだと思う。最後の真相解説もロジカルで唸らさせられた。2019/02/08

ぼくねこ

1
温もりのある陽光のような、気が安らぎ心地よいクラシック・ミステリ。科学探偵ソーンダイク博士ものの第3長編だが、殊の外語り手(助手)ジャーヴィスとの物理的な距離は縮まらず。ただ、相思相愛と言っても良いくらい、お互いに信頼し合い、敬い合う二人の関係性が面白い。謎と解決の部分は、難易度は低いが、一つ一つの過程は興味深い。作者が自信たっぷりに語る序盤の測量法を始め、物的証拠の指し示す鮮やかな真実には「ホームズのライヴァル」以上の確かな実力を感じる。これから全作の邦訳化が待ち望まれる素晴らしいシリーズ。2019/06/26

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