民主主義のための社会保障

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民主主義のための社会保障

  • 著者名:香取照幸【著】
  • 価格 ¥1,980(本体¥1,800)
  • 東洋経済新報社(2021/01発売)
  • ポイント 18pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784492701522

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内容説明

社会保障のあり方がこの国の未来を左右する。

分厚い中間層を守り、格差・分断を断ち切るために社会保障はどうあるべきか。

年金を改革し介護保険をつくった異能の元厚労官僚による憂国の書、第2弾!

目次

はじめに
第1部 社会保障の基礎
第1章 社会保障に何ができるのか
第2部 到達点から考える──ポスト社会保障・税一体改革の課題
第2章 社会保障・税一体改革の総括
第3章 年金をどう維持していくか
第4章 医療・介護改革は避けて通れない
第5章 家族支援の拡充──少子化克服のための取り組み
第3部 経済・財政をどう立て直すか
第6章 日本再生の基本条件──経済・財政・社会保障を一体で考える
第4部 民主主義のための社会保障
第7章 ガラパゴス日本「精神の鎖国」
終わりに

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kei-zu

23
真摯な社会保障論。制度の意味から将来の課題、それへの必要な対処まで解説する。 もちろん、将来における現実の姿は不透明なので確定的にあるべき姿は断じえない。だが、必要なのは、「不透明である」という前提で「最善の手立て」を行おうする姿勢であろう。 MMTの否定など前著より財政論にも踏み込み、読みごたえがあります。2021/10/18

Francis

21
著者は元厚労省官僚。年金局長などを歴任され、年金改革、介護保険、男女雇用機会均等法などの諸改革に取り組まれた方。権丈善一先生と東洋経済オンラインなどで対談され、その見識を存じ上げていたので購入。社会保障は「弱者救済」のためのものではなく、先進国の国民の大半を占める中間層の生活を支えるために必要不可欠なものであること、望ましい社会保障を実現するためにどうすべきかを分かりやすく書いている。アゼルバイジャン大使を務められた経験から、日本が世界から取り残されつつあることに警鐘を鳴らしてもいる。この本は読むべき。2021/01/26

jackbdc

10
社会保障を論じる意義を再考させられた。著者が指摘するように自分の得にならない事象に関心を持つ人は稀。社会保障全体を論じる機運が低いというのは事実。公共心の欠如に原因があるのか?制度側の複雑性が問題なのか?確かに社会保障は目的も手段も恣意的で捉えどころ無く複雑性も凄まじい。しかしこれは構造的な問題であり不可避ではないか。唯一の可能性は、制度が投票を通じて統制され得る事かもしれない。それだからこそ将来世代につけまわしが続く構造が温存されているともいえるが…。社会保障の問題と民主主義の問題の連続性を感じ入った。2021/06/26

chiro

5
社会保障が個人がヘッジしきれない生活上のリスクを賄う為にあるという事が今ほど求められている時代はないと感じた。この国にも確実に格差と貧困が蔓延し始めている中で社会のセーフティネットとしての社会保障が機能不全に陥るとこの状況はますます悪い方向に進みかねない事を我が事として自覚するとともに積極的にその基盤を確かにする事によって民主主義がより健全に機能しうるのだという事が理解できた。2022/10/26

バーニング

4
話が次第に拡散していく第6章と7章はちゃんと読まなくてもいいかなと思うが現在や今後の社会保障政策を概観した1,2章と年金、医療・介護、家族支援と各論をバランス良く展開する3,4,5章は読み応えあり。ネットでは極端な議論が多くて辟易することも多いので、本書のようなバランスのとれた議論を読んで中和したほうが良い。2022/12/06

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