おやときどきこども

個数:1
紙書籍版価格
¥1,760
  • 電子書籍

おやときどきこども

  • 著者名:鳥羽和久
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • ナナロク社(2021/01発売)
  • ポイント 16pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784904292945

ファイル: /

内容説明

福岡で小中高生たち150余名が学ぶ教室「唐人町寺子屋」を開校して20年、
数多くの親子と接してきた著者が、現代の親子が抱える多様でリアルな問題を、
子どもたちの生き生きとした語りと鋭い考察から描きだします。
えこひいきする先生、子育てに自信のない親、虐待、
言葉で伝わるという思い込み、スマホ依存……。
「正しさ」を手放したところから始まる、
新しい人間関係のあり方をリアルな事例とこれまでにない批評でつづる本。

※本書では多くの書籍や楽曲が紹介されます。その一例です。
朝井リョウ、東浩紀、こだま、千葉雅也、若林正恭、庵野秀明、
マヒトゥ・ザ・ピーポー、米津玄師、槇原敬之、最果タヒ、國分功一郎、植本一子 etc…

【帯文】
●東浩紀(批評家、作家)
鳥羽さんに子どもを託した親は恵まれていると、
ひとりの親として思った。
学習塾でこんな対話が可能ならば、
地域の未来は明るい。

●寺尾紗穂(音楽家、文筆家)
「先生は私に言葉を与えてくれました」
一人の教え子の言葉は、鳥羽さんの教育にかける情熱を伝えるとともに
教師や親、大人たちが、いかに子供の言葉を奪い、
自らも言葉を手放してしまったかを示している。
大切な誰かにきちんと向き合いたいすべての人に薦めたい一冊。

●阿南智史(never young beach)
一度目を瞑って、手のさわりだけであなたを感じられるように。子が霧の中にいるのと同じように。

【著者プロフィール】
鳥羽和久(とば・かずひさ)
1976年福岡県生まれ。学位は文学修士(日本文学・精神分析)。
大学院在学中に中学生40名を集めて学習塾を開業。
現在は、株式会社寺子屋ネット福岡代表取締役、唐人町寺子屋塾長、
及び単位制高校「航空高校唐人町」校長として、小中高生(150余名)の学習指導に携わる。
教室の1Fには書店「とらきつね」があり、主催する各種イベントの企画や運営、
独自商品の開発等を行う。 著書に『親子の手帖』(鳥影社)など。
http://tojinmachiterakoya.com/torakitune.html

本の紹介と、試し読みはこちらからも
https://note.com/nanarokusha/n/n402f6b4085e3

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アキ

89
学習塾を経営しているが故に、親と子どものリアルについて豊富な実例から自分なりの信念を持って全力で取り組んでいる姿勢が文章からあふれ出している。親の言葉による呪いに親自らは気づいておらず、1950年代から急速に日本社会から土が消失し、親の姿をまねることで継承することが、言葉による呪縛に変化することになった故の出来事だと指摘する。大人も子どもの時の勉強に対する悔恨から子供に強制を迫るが、子どもには勉強という本来自然に湧き出る気持ちになる前に強制されることで嫌になり、いい成績がいい人生につながるという単純な構⇒2020/09/14

Willie the Wildcat

80
親も人の子、日々成長。一方、子どもの成長は、親の成長を待ってはくれない。「外在化vs.内在化」を踏まえて、事象ではなく心に向き合う。大前提にあるのが、「ゲームの奴隷vs.ゲームの請負人」。大人への成長過程で、つい忘れてしまう自身の子供時代。大人が自身の心と向き合い、受容することが全ての起点。無論、言うは易く行うは難し也。加えて、親業をそれなりに重ねた今だからこそ、私も少なからず腹落ちできた気がする。ノーマライゼーション/ジェントリフイケーションなど、様々な”ノイズ”を吸収する術を見出すしかない。2021/02/14

にゃおこ

29
最初の方を読んでる時は、子ども側に立って、イマの子供たちの苦しさを代弁する本かな、という感じだったけれど、違いました。今まで親としてやらかしてきた自分に気づかされ吐血しつつも、希望ある教育哲学に、たまたま並行して読んでるエンデさんと同質のものを感じ、温かい心持ちで読了。2021/09/05

pirokichi

20
著者は福岡・唐人町寺子屋塾長。私に子は無いが、職場での上司や同僚とのこと、また家族とのこと等あらゆる人間関係についても示唆に富む内容だった。「疎外と包摂は真逆のようでいて、実は根は同じだ」「共感に対して疑いがない人たちは、言葉がコミュニケーションの道具であることに対しても疑いがないのかもしれない」「私たちはわからないからこそ手探りで相手の声を求めます。相手のことが知りたいと手を合わせて祈ります。(中略)私たちは、その希求のことを愛と呼んでいます」。米津玄師『アイネクライネ』等引用されている作品もよかった。2021/06/11

りんだりん

20
子育てに悩んでいる人、どうやって反抗期の子供と対峙したらいいか迷っている人。そんな人に、頑張りすぎなくていいよ、自然体でいいよ、でも子供の立場にたってこういう考え方をしてみるといいんじゃない?というような、嫌みのないアドバイスがたくさん。自身が経営する塾での子供たちとのさまざまな実体験をもとにした内容だけに真実味と現実味がある。ときどき読み返しながら、子供とともに成長しよう!と思わせてくれる本。★42020/09/03

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/16025432
  • ご注意事項