創元SF文庫<br> 半分世界

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創元SF文庫
半分世界

  • 著者名:石川宗生【著】
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 東京創元社(2021/01発売)
  • 2026年も読書三昧!Kinoppy電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~1/12)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784488788018

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内容説明

3年前、会社から帰宅する途中の吉田大輔氏(30代、家族は妻と男児一人)は、電車を降りて自宅に向かうあいだで一瞬にして19329人に増殖した――第7回創元SF短編賞を受賞した「吉田同名」をはじめ、ある日なんの前触れもなく縦半分になった家で、内部が丸見えのまま平然と暮らし続ける一家とその観察に夢中になるギャラリーを描く表題作、すべての住民が白と黒のチームに分かれ、300年にもわたりゲームを続ける奇妙な町を舞台にした「白黒ダービー小史」など全4編を収録。突飛なアイデアと語りの魔術が紡ぎ出す、まったく新しい小説世界。/【収録作】吉田同名/半分世界/白黒ダービー小史/バス停夜想曲、あるいはロッタリー999/解説=飛浩隆

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

さっとる◎

30
あらすじが用をなさないというのは素晴らしいことだなと思う。たった一言で表せてしまう一点突破の奇想、その先に広がってるやら掘りすぎて深くなりすぎたやらの景色。用意されたのは舞台だけで、夜には星が輝いてまた朝がくる。季節がめぐりにめぐり、見る者は見られている者になる。時間が過ぎて人物が登場しては去り、残された舞台には歴史が積もり永遠が現れる。もとが何だったのかはもう誰にもわからないし、もとには戻れない。それでもフジワリ、フジワレて、しまいには異国の神話めいた場所で私も来ないバスを待っている。見上げた空に星座。2023/03/11

シキモリ

21
表題作を含む全四篇の作品集。不条理でぶっ飛んだ事象を発端とするが、その後の発展をさもありなんと思わせるディテールの積み上げと理路整然とした流暢な語り口調による(良い意味での)胡散臭さが独特の味わいを醸し出す。こねくり回した挙句、哲学的な着地点に収束するのも面白いが、全力でふざけ倒す類の作品にしては晦渋な言い回しが多く、ディテールを積み過ぎて間延びするので、途中でダレてくる。渾身の作であろう「バス停夜想曲、あるいはロッタリー999」の後半は文字を追うので精一杯だった。私は「白黒ダービー小史」が一番好きかな。2021/01/29

Sakie

13
突飛な着想を、普遍のものとして世界を描くのとは違って、異質なものは異質なままに、大勢によってさらに展開されていく。そうきたか、と唸ること多し。表題作が面白かった。例えばフジワラーたちが藤原家の本棚に興味を覚え、片っ端から読むという展開には留めず、子供たちが「百年の孤独」の読書感想文を提出するとか、その教養をもって奇想小説を書きあげるあたり。そして、終盤のフジワラーたちをギャフンと言わせる仕掛け、そしてそれすら踏み倒して進むフジワラーたちのエネルギーと発想には人類の進化の謎を連想させるものがある。気がする。2024/11/13

duzzmundo

12
小川哲を読んだときと同じく、すごい人が出てきたパターンかと思ったら、あとがきに飛浩隆が出てきて納得。これはなかなかの本物っぽい。表題作もいいですし、吉田さんが突如として増殖してしまう「吉田同名」もよいです。が、個人的には「バス停夜想曲、あるいはロッタリー999」が出色でした。これは傑作なのではないかと思ったくらい。作風的に合わない人も多そうですが、とても気に入ったので「ホテル・アルカディア」も購入しました。近いうちに読もうと思います。2025/08/20

ソラ

12
短編4本とも面白かった。世界観にすっと入らせてくれる筆力がある。2022/04/02

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