新潮新書<br> うんちの行方(新潮新書)

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新潮新書
うんちの行方(新潮新書)

  • ISBN:9784106108938

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内容説明

流した後はどこへ? どう浄化される? そのために誰が、どんな苦労を? 鉄道や船はどう処理? もしマンション全戸で一斉に流したら? あらゆる疑問を徹底取材。下水を嗅ぎ、汚水処理場に潜り、「5分でウンチが飲用水になる」最新技術に触れ、トイレメーカーを質問攻めに。さらに元作業員が語った貴重な証言とは――。フタを開ければ、思わず唸る驚きと素朴な感動がてんこ盛り、奥深い世界へご案内!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

鉄之助

313
タイトルに惹かれて手に取ったが、この本ができた経緯がもっと面白かった。文春の元副社長・西川清史さんが「大胆にも新潮社に」企画書を持ちこんで出版。誰もが出すモノの、その先をコロナ禍の中、体当たりで取材して書き上げた。日本の下水道の総延長は地球12周分、とか水洗トイレで使用する水は当初20ℓ。最新式では3.8ℓまで減らせたとか、興味深いデータ満載。列車のトイレ事情も面白かったが、屋形船は2010年ごろまで川に垂れ流しだった、とは驚きだった。2023/08/07

読特

60
川に落とした弥生時代。肥溜めに溜めた江戸時代。令和の今、日本の水洗トイレ率は90%超。水を流せば目の前から消してくれる。排水システムは整備された。浄化も進み海に流れるのは澄んだ水。汚泥の山にはトマトの葉。列車のトイレも進化してる。停車中でも我慢は不要。向かう先はバイオのタンク。それでも山ではマナーが大事。できれば持ち帰ろう。設備使うなら寄付しよう。世界ではまだ40億人もトイレがない家に住む。現代日本に生きててよかった。もう昔には戻れない。それでもまだ苦しめるものがある。原発こそは”トイレなきマンション”2023/08/13

oldman獺祭魚翁

58
匂いたつばかりの1冊。人間食べれば出るものは出る。高貴なお方でも、可愛いアイドルでも……その出たブツの行方を真剣に追い求めた本。いまや高層マンションは当たり前だが、そのマンションで全戸が一斉に流したら……いったい何が起きるのか( ゚Д゚)やら、紙が貴重品だった時代(オイルショックじゃなくてもっと大昔の話)紫式部や清少納言はどうやってお尻を綺麗にしたか?など興味深いネタがゴロゴロしている。私は内蔵が「クラインの壺」状態で、ウンチは4次元に送っているという方はともかく、一般の方には一読をお勧めします。2021/03/14

47
何だか異様に茶色い本。汚泥の山からトマトやスイカがなるってすごい。月並みな感想になってしまうが、下水処理に携わる人々や清潔な街を作り上げてきた先人達の努力には頭が下がる。共著で出してるのがなぜかじわじわくる。あとがきにて「義務教育でも『体にいい食べ物』や 『明るい未来の生活』については教えてくれるが、『正しい排便の方法』や『見苦しくない死に方』については決して教えてはくれない。」これは本当にそうで臭いものにふたしてる社会だよなと思う。2023/06/29

なっぱaaua

42
お食事中の方、大変申し訳ありません。おトイレした後がどうなるかっていう話とトイレの歴史を堪能できます。確かに流れてしまった後はあまり気にしないので興味が無いのは仕方ないのですが、歴史で考えると感染症とか臭いとか絶対大事な事だったんだよねとよく分かる。本当に今の時代に生きていて良かった。自分の子供の頃は確かにボットンが多かったと思う。あそこに飲み込まれてしまうのではと恐怖した事もある。今は世界一最高なトイレ事情である日本。良かった、今で。~続く~2021/02/01

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