角川新書<br> ステップファミリー 子どもから見た離婚・再婚

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角川新書
ステップファミリー 子どもから見た離婚・再婚

  • ISBN:9784040823676

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内容説明

それは、「正しい親」幻想が原因だった!
第一線の家族社会学者による、「家族観」を一新する衝撃報告!

子どもは「新しい親」を求めていない!
「親になろうとしてごめんなさい」。ある幼女虐待事件の裁判で、継父の被告が発した言葉はすべてを象徴していた。“ステップファミリー=再婚者の子がいる家族”では、継親の善意が暴走し、子どもが追い込まれている。「親代わり、良い親にならなければいけない」。伝統とはまったく言えない、つくられた家族観が親も子も不幸にしているのだ。私たちを幻想から解き放つ、現実の数々!!
●実父の写真を探したのを見つかり、継父から「家から出て行っていいよ」
●継親から「お父さん」と呼ぶことを強要され、激しい暴力に発展……
●“継きょうだい”の生活空間を分け、みんなが安心できる再婚家族づくりに成功

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

14
20万5972人。これは、2019年に親の離婚を経験した未成年の子どもの数だ。予想以上に多い。もちろん親が再婚して幸せな暮らしを送れるようになった子どももおり、親の離婚が子どもを不幸せにすると一概には言えない。だが、子どもが継親に虐待されたニュースを見るたびに、なんとも言えない気持ちになる。本書は、昨今のステップファミリーに見られる落とし穴を指摘する。子ども目線の「家族」とは何か、再婚家庭へのアドバイス、法改正への提言もある。また、よりよいステップファミリー関係を築いていくための手引き書にもなる一冊。2021/09/07

白黒豆黄昏ぞんび

13
結婚してから今までこのことで悩まなかった日はない。いつでもどんな場面でも葛藤がつきまとう。とにかくわたしは周りの理想に応えるために自分を追いつめるのだけはやめようと思う。2021/11/07

カッパ

10
私の周りでも離婚や再婚はよくあるのだが、そうだな。 確かにどちらかの親を選ぶって変だなと思うし、再婚により荒れる子は多いように思っていた。外国のようになれとは言わないし親になれる人もいるのかもしれないけど、失敗ケースも多い。それなら無理せずみんなで子供は子供として支えよう。みたいなものもあっても良いなとは思いました。2024/03/17

ふなこ

4
題名が知らない概念だと思ったので。繰り返し出てくる「ステップファミリーは『ふつうの』家族であることを周りからも求められ、自分たちも求めるが、『普通の家族』では無いので、そうはなれない」という考え方のが衝撃的だった。継父・継母・継子という言い方はなんだか冷たいと思うが、その考えも継子には「ぽっと出の大人を急に親と思え」と強制させることだと書いてあり、私は加害者だったのかと驚いた。2021/10/31

木麻黄

3
ステップファミリーの基本を学ぶの続編というか、補遺のような内容になっています。ただし、これまでのSF支援者の提言よりも、より「継親は実親になれない。そして、なる必要もない。」というメッセージが、確信度を増して込められているように思います。SF支援は、心理支援の問題である以上に、古い制度の遺物をどう処理するかという、社会改革の問題という側面が非常に大きいのではないでしょうか。単独親権制度の狭小な枠付けが、現実の多様な家族関係の在り方に全くそぐわなくなってきているのは、否定できません。実の詰まった新書でした。2021/01/31

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