内容説明
謎の人物から死の予告状を届けられた教祖が、その予告通りに地上80メートルにある密室から消えた! そして4時間後には、二重生活を営んでいた教祖のマンションで首なし死体が見つかる。死体は教祖なのか? なぜ首を奪ったのか? 連続怪事の真相が解けたときの驚愕とは?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
309
作品リストで改めてこの著者の寡作ぶりに驚く。その中でも今作の位置付けはどうだろう。代表作として上位に君臨する訳でもなく、かといって駄作と切って捨てることも出来ない意欲的な内容であり、まさに"怪作"という言葉こそが相応しい。しかし、難点も多く、割りと看過出来ないレベルで、パズラーとしての風味を損なう。デクスターへのリスペクトに溢れた、積み木崩しのような推理模様は楽しい。だが、あまりに簡単に鬘が偽装として成立してしまっている点はかなり微妙で、捜査が拗れたのも、裏のとれていない証言を鵜呑みにしたからにすぎない。2021/03/19
本木英朗
28
日本の現代本格ミステリ作家のひとりである、法月綸太郎の作品のひとつだ。俺は1999年に一度、旧版で読んでいて、今回新たに新版でということだ。密室から消えた教祖。マンションで発生された首のない死体。犯行声明電話が告げたのは、消息不明の革命家の名。だが、その死にざまは、教祖に送られた脅迫状の通りだった!という話である。今回は英国のコリン・デクスターによるモース警部+アメリカのクイーン、という感じかな。いやはや、凄かった!の一言である。またいつか3回目に挑戦かな。2021/08/10
ア・トイロッテ(マリポーサとも言う)(各短編の評価はコメントで)
26
★★★6 法月綸太郎の初期作だからか、ストーリー自体に魅力があまりない。作品の大きな特徴は二転三転する推理なのだろう。いくつかある感想では多重解決ミステリとされているが、自分にとってはむしろ解決が混乱しただけといって良い内容だった。著者は荒削りといっていて、宗教自体が興味を持たせてくれるものだったらまた違っていたのだろうと思う。2023/08/10
yumiDON
19
法月綸太郎シリーズ2作目。幼い頃に生き別れとなった三兄弟。道の分かたれた彼らは、ある者は過酷に、またある者は平穏に生きていく。 「汎エーテル教団」に届く脅迫状の調査を行う法月綸太郎と、「フジハイツ」で発見される首なし死体の捜査を行う法月警部。2つの事件の関連性はあるのか、兄弟の道は交わっていたのか。謎が謎を呼び、積み上げては崩しながら真相へと近づく過程が面白かったです。そして、じわじわと効いてくるいいタイトルです。2024/12/01
Malos
18
多重推理ミステリ。消えた教祖、首のない死体、死んだ男と謎の犯行声明。重なる脅迫状から読み取れる意図を辿り、推理が繰り広げられる。彼は誰で、誰がだれ。2022/10/21
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