内容説明
〈禅の言葉〉の本当の意味を知っていますか?
「一期一会」「天上天下唯我独尊」「日日是好日」……数ある〈禅の言葉〉は、あいまいで一見謎めいているため、ともすると各人の勝手な解釈によって、まったく仏教本来の教えと異なる意味にとられてしまうことがあります。禅の修行者たちがこれらの言葉に込めたもともとの思想はどんなものだったのか?
本書では、もっともブッダの教えに近いとされる「テーラワーダ仏教(初期仏教)」の伝道者、スマナサーラ長老が、禅語の“本当の意味”を鮮やかにひもときます。
気鋭の書家・垂見麗シュウによる書きおろしの“禅の墨書”33点も収録した豪華仕様!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
西
20
スマナサーラ長老が禅に対して上から目線なのはちょっと気になる。だけどテーラワーダ仏教徒なら仕方ないのかも。色々と考えて考えて、それは違うと指摘されて更に考えて、そうしてそれぞれが気付いていくのかもしれない。上手に生きていくための知恵として仏教を活用するのか、それともただ真理に近付くことを求めるのか、それによっても結論は変わるというか。そういう意味で、正解の無い禅問答は必要なのかもと思った。また読み返して自分の考えの足りないところを補いたい2020/03/28
フーモン
1
一期一会。俗世レベルの解釈の方がしっくりきた。この茶会は一回しかない。その場でかんせいするしかないんだから、一座一座真剣に取り組まなければならない。 外の物質世界に流されて、一喜一憂しない。ただの現象として観察するべし。それがいわゆる修行と言われる。2020/12/10
Go Extreme
1
文化≒人間が被っている衣装 ブッダの教え・心の教え:衣装を変えても変わらず 禅宗とテーラワーダ仏教の共通点:解脱・涅槃・悟りを強調 西洋の価値観:オレさえ生きていられればいい 仏教の価値観:生きる≒ほんの一時期かりたもの→美しく空気のように生きる 禅宗:テキスト(根幹となる聖典)なし 達磨大師・面壁9年≒仏教は学問でなく個々人の心の問題 ブッダの教えは精密・論理的・安定的≒新幹線に乗っているだけで目的地に到着 禅語・不安定:論理的な思考から抜け出すことを強いる 禅の師匠:誤解したらお前の間違い→覚悟迫る2020/03/30