「平成の大合併」の政治経済学

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「平成の大合併」の政治経済学

  • 著者名:中澤克佳/宮下量久
  • 価格 ¥4,950(本体¥4,500)
  • 勁草書房(2021/01発売)
  • ポイント 45pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784326302505

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内容説明

本書の特徴は、「意思決定」、「合意形成」、「財政規律」という3つのキーワードに基づいて「平成の大合併」を検討している点にある。特に自治体(市町村)の意思決定や合意形成過程におけるアクターの振る舞いや、その要因を検討している。また「平成の大合併」の期間における自治体の選択行動、合意形成過程と財政行動を概観する。

目次

まえがき

第1部 「平成の大合併」とは何だったのか

第1章 「平成の大合併」の概要
 1.本章の位置づけ
 2.合併特例法の特徴
 3.「平成の大合併」の概観
 4.「平成の大合併」の総括

第2章 自治体合併の先行研究とその課題
 1.本章の位置づけ
 2.合併による自治体財政への影響
 3.自治体合併の選択と合意形成
 4.自治体合併とフリーライダー行動
 5.まとめと本書の位置づけ

第2部 合併に向けた意思決定と合意形成過程

第3章 自治体合併の要因分析
 1.本章の位置づけ
 2.旧合併特例法と自治体の合併インセンティブ
 3.合併の選択要因の検証
 4.推定結果
 5.本章のまとめと課題

第4章 自治体合併のサバイバル分析
 1.本章の位置づけ
 2.合併協議会設置と合併成立までの期間
 3.分析方法
 4.推定結果
 5.本章のまとめと課題

第5章 市の合併インセンティブの検討
 1.本章の位置づけ
 2.市の合併インセンティブ
 3.推定結果
 4.本章のまとめと課題

第6章 市町村合併への合意形成過程
 1.本章の位置づけ
 2.合併協議会設置から合併成立までの期間の検証
 3.市町村合併における合意形成
 4.実証分析
 5.本章のまとめと課題

第3部 市町村合併と財政規律

第7章 合併前自治体の地方債発行行動
 1.本書の位置づけ
 2.「平成の大合併」と地方債の発行
 3.分析手法とデータ
 4.推定結果
 5.本章のまとめと課題

第8章 合併後の地方債発行
 1.本章の位置づけ
 2.特例債の発行状況
 3.特例債が一般地方債発行に与える影響
 4.本章のまとめと課題

第9章 合併特例債の発行要因
 1.本章の位置づけ
 2.特例債の概要
 3.実証分析
 4.本章のまとめと課題

第10章 合併過疎市町村の財政運営
 1.本章の位置づけ
 2.合併自治体と過疎法
 3.実証分析
 4.本章のまとめと課題

第11章 合併自治体の費用効率性
 1.本章の位置づけ
 2.自治体合併と非効率性の仮説
 3.分析手法とデータ
 4.推定結果
 5.本章のまとめと課題

第12章 市町村合併による所得格差の変化
 1.本章の位置づけ
 2.先行研究
 3.地域間所得格差と地域内所得格差
 4.本章のまとめと課題

終章 本書のまとめと政策的含意:「平成の大合併」の中間評価
 本書の要約
 政策的含意

参考文献
論文初出一覧
索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

27
研究において意識してきたのは意思決定、合意形成、財政規律(ⅰ頁)。ヴァインガスト(1981)の1/n法則:n個の行政区域が存在するとき、そのなかの1区域のみに便益が及ぶ事業の費用負担をn個の行政区域で負担すれば、その1区域の費用負担は1/nまで低下するため、事業規模の非効率性の大きさは行政区域数の増加関数(35頁)。グリーンとパーリアメント(1980)の政治的外部不経済:多様な住民選好と単一公共サービス水準の差異から生じる厚生損失(35頁脚注21))。2017/02/25

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