内容説明
ある世代にとっては絶対的な存在と目されている一方で、左翼思想の退潮とともに若い世代にはその仕事が理解されにくくなっている吉本隆明。記者として知りえた生身の吉本隆明の姿を伝えるとともに、1980年代から2012年までの著者自身の経験した時代の流れのなかで吉本の作品を論じ、その仕事が現在と未来において持つ意義と限界を論じる。
目次
序
第一章 詩から始まった──『吉本隆明詩集』(一九六八年)
第二章 現代文学への導き手──『空虚としての主題』(一九八二年)
第三章 反「常識」への開眼──『「反核」異論』(一九八二年)
第四章 中島みゆきをめぐって──『増補 戦後詩史論』(一九八三年)
第五章 村上春樹との出会い──『マス・イメージ論』(一九八四年)
第六章 新聞社の片隅にて──『重層的な非決定へ』(一九八五年)
第七章 冷戦崩壊と昭和の終焉──「マチウ書試論」(一九五四年)
第八章 取材の始まり──『アフリカ的段階について』(一九九八年)
第九章 再読の日々──『共同幻想論』(一九六八年)
第一〇章 論壇と文学者──『言語にとって美とはなにか』(一九六五年)
第一一章 共感と違和の間──オウム発言(一九九五年)
第一二章 聞き書きの余沢──『悲劇の解読』(一九七九年)
第一三章 折々の訪問──『最後の親鸞』(一九七六年)
第一四章 原点としての戦時体験──「転向論」(一九五八年)
第一五章 表出と媒介の熱度──最後の取材まで(二〇一一年)
跋
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