地域産業政策論

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地域産業政策論

  • 著者名:太田耕史郎
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  • 勁草書房(2021/01発売)
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  • ISBN:9784326504299

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内容説明

国の地域産業政策は地域間の経済格差の是正を主要な目的とするが、都市などのそれは経済資源の有効活用、産業インフラの強化などを通じた地域の産業振興を目的とする。優れた産業成果を実現する国内外の都市でのその要因――そこには教育、暮らし、そして本書の特徴的な視点となる事業文化などが含まれる――をヘルシンキ・京都・浜松・熊本ほかの事例をもとに調査し、その政府の有効性を検討する。

目次

序論
補論0.市町村別人口移動(2011─15年)

第1章 都市の発展・衰退と地域産業政策──デトロイトを主な事例として
 1.1.はじめに
 1.2.米国における都市の発展・衰退(人口変化)
 1.3.都市の衰退──デトロイトの事例
 1.4.都市の復興──ピッツバーグの事例
 1.5.地域産業政策の意義
 1.6.地域産業政策の対象と手段
 補論1.自治体間のタックス・シェアリングと統合

第2章 地域産業政策の指針(1)──ジェイコブズ,ポーターとフロリダの研究
 2.1.はじめに
 2.2.ジェイン・ジェイコブズ(1916─2006)
 2.3.マイケル・ポーター(1947─)
 2.4.リチャード・フロリダ(1957─)
 2.5.それぞれに対する批判
 補論2.關一(1873─1935)


第3章 地域産業政策の指針(2)──シリコンバレー
 3.1.はじめに
 3.2.事業文化
 3.3.提携と分散型産業構造
 3.4.投資家
 3.5.大企業
 3.6.パフォーマンス
 3.7.おわりに
 補論3.複数の産業集積──ミネアポリス・セントポールの事例

第4章 ヘルシンキ(フィンランド)──協調組合主義とICT産業の発展
 4.1.はじめに
 4.2.教育
 4.3.生活環境
 4.4.産業政策
 4.5.風土(フィンランド人気質)
 4.6.Nokia
 4.7.その後のNokiaとフィンランド経済
 4.8.おわりに
 補論4.事業評価

第5章 京都──企業家精神の注入と近代産業の誕生
 5.1.はじめに
 5.2.近代産業の形成要因──伝統産業,大学と金融機関
 5.3.近代産業の形成要因──事業・政治風土
 5.4.近代産業の起業家──企業経営
 5.5.小括
 5.6.近代産業の起業家──事業環境の整備
 5.7.おわりに

第6章 浜松──「やらまいか精神」の継承
 6.1.はじめに
 6.2.自然環境
 6.3.大学など
 6.4.事業文化(やらまいか精神)
 6.5.企業家
 6.6.地域での競争,協力と事業文化の継承
 6.7.産業政策
 6.8.おわりに
 補論5.産業構造と企業統計

第7章 熊本──内発的産業振興の課題
 7.1.はじめに
 7.2.広義の産業政策
 7.3.大学(教育・研究)
 7.4.事業文化(肥後人気質)
 7.5.政策の評価
 7.6.おわりに──産業政策の課題

第8章 地域産業政策としての大学設置
 8.1.はじめに
 8.2.大学の役割
 8.3.日本の大学のランキング
 8.4.わが国での新たな動き
 8.5.おわりに──学長の構想と指導力
 補論6.産学官連携:南オーストラリア州の事例

第9章 地域産業政策としての創造的事業文化の形成
 9.1.はじめに
 9.2.事業文化に対する個人の影響
 9.3.創造的事業文化を形成する方策(1):大学の人材登用
 9.4.創造的事業文化を形成する方策(2):企業誘致
 9.5.創造的事業文化を形成する方策(3):留学
 9.6.事業文化の維持・継承
 9.7.おわりに

第10章 地域産業政策としての生活環境整備
 10.1.はじめに
 10.2.日米の大企業の地理的分布
 10.3.わが国の大学生の就職意識
 10.4.生活環境
 10.5.生活環境の改善策──住民参加型まちづくり
 10.6.おわりに

結び

参考文献
人名索引
地名索引