内容説明
「人間を幸せにするのは神様ではありません。
人間を幸せにできるのは人間です。」(本文より)
様々な固定観念から解き放たれたときに、新たに見えてくる世界
その起源から現在に至るまで長らく世界中に影響を与え続けている聖書。
キリスト教の歴史をひもときながら、聖書がどのように人の心をとらえ、支配してきたのか、その過程と構造の解明を試みる書。
真の魂の救済とはどういうものか。喪失の悲劇から人間の弱さを理解したときに、人生はより豊かな広がりを見せる――
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ネギっ子gen
24
帯に、<人間を幸せにするのは神様ではありません。人間を幸せにできるのは人間です>と。ただ、この帯の言葉や題名から惹起するものとはズレ、高校3年に受洗した著者による闘病記、または著者の「手元には辞書も本も聖書さえ」なかった環境下で書いたもののため、例えば、ルターの反ユダヤ教的言動の根拠は、「Wikipedia」であることからも分かるように私的なキリスト教脱出記と言えようか。人は突如として重い病などに襲われると、その苦しみの中で「苦難の意味」を問い、自らの「物語」を作ることで、己を慰める。その類の書と感じた。2021/04/14
ころりん
2
素朴で強烈なキリスト教を教えられて来た著者が、家族の破綻や、教えられて来た教理の矛盾に気づいて、苦しみもがいた末、神も信仰も捨てたという告白記。 理不尽な苦悩の中での「どうして?」に、「ヨブの試練だ」っていう牧師は多かったそうだけど、そんな不毛な助言をする友人たちを厳しく批判するのがヨブ記。 自分の説教も、信徒のフィルターも、「熱心に信じれば必ず幸福になれる」に引きずられることを意識しよう。 教会が求められるのは、答より、聴く耳と、現実に耐える真実な言葉だ。 著者の苦悩に寄り添えなかった一人は、僕です。2021/04/28
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