内容説明
2013年から2019年まで、時代と社会の様々な動きの中で社会の深層に測鉛を下ろし、書物を厳選。ジャンルは多岐にわたり、現代においても重要なヒントとなる古典も取り上げる。
書物の心拍に耳を澄まし、その沸点の高低に狂喜乱舞する。
《新自由主義という、はしたなき競争と経済効率優先の思考にとっては、人間本来が持っている、言葉によって思考し、想像し、共生し、創り上げていくという知性が、邪魔以外の何ものでもない。…世に瀰漫する数式化、確率化できるかのようなロゴス(論理)からはみ出た、豊饒なる言葉こそが、文学であり、人間の言葉なのである。》(「まえがき」より)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
86
藤沢周さんが東京新聞に毎月1回3冊の本を選んで掲載されたものを2019年まで7年にわたりまとめておられます。3冊の本の選び方が面白くまったく関連がないと思いきやどこかでつながっている感じです。説明の仕方がうまく読みたくなる本が結構ありました。2021/05/14
山のトンネル
7
「3冊の本棚」というコンセプトが面白い。また、各書評の最後にキャッチコピー的に3冊の本紹介をしているのだが、キャッチコピーが魅力的過ぎて紹介本への興味が喚起されずにはいられない。例①『五輪書』…「ただ読んでも強くはなれず。」思わずクスッと笑ってしまったが、「たしかにっ」と唸る名キャッチコピーはさすが芥川賞作家の実力か。例②養老孟子『文系の壁』…「つまり理系の壁も見えてくる。」これも秀逸。例③川端康成『山の音』…「淫猥という崇高なる芸術塊。」何だこの本は読んでみたくなるじゃないかっ!と思わせてくれる。2020/12/09
いのふみ
3
書物を読むということは社会を考えることであり、社会を考えるためには書物を読まなくてはならない。しかし本を読むのも才能が要るのだと痛感する。2021/04/22
いのふみ
2
全冊、読みたい。と言っても過言ではない。これは評者の文が巧いからだろう。2021/04/25
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