創元SF文庫<br> 6600万年の革命

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創元SF文庫
6600万年の革命

  • ISBN:9784488746063

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内容説明

地球を出発してから6500万年。もはや人類や故郷の存続も定かではないまま、恒星船〈エリオフォラ〉は銀河系にワームホールゲート網を構築する任務を続けていた。乗組員のひとりサンデイは任務を忠実にこなしていたが、あるとき衝撃的な事件に遭遇し、極秘の叛乱計画に加わることを決意する。それは数千年に一度だけしか冷凍睡眠から目覚めない彼女たちと、船の全機能を制御するAIの、百万年にも及ぶ攻防だった。現代SF界随一の鬼才、星雲賞受賞『ブラインドサイト』の著者が放つ傑作ハード宇宙SF。/【収録作】6600万年の革命/ヒッチハイカー/解説=渡邊利道

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

absinthe

164
面白かった。ブラックホール、特異点、死にゆく恒星、変わりゆく宇宙の描写。とっくに故郷は失われたに違いない状況で健気に働く人々。数千年の凍結とわずかばかりの覚醒を繰り返す人々。酷く人間性を失いながらも、人間らしい将来を取り戻そうとする人間たち。AIと人間、自然法則の中に自由意志は存在するのかのテーマ。数千万年の未来まで決着を見ないとは。2021/06/03

ヒデキ

28
ワームホールを設置する任務についた3万人のスタッフは、小惑星を改造した宇宙船に乗り込み、銀河へ旅立っていきました。宇宙船を管理するのは、スタッフに「チンプ」と呼ばれるコンピューターで、人間は、チンプが、対応できない事態が発生した場合にチンプによって冷凍睡眠から目覚めさせられました。 彼らが、地球を旅立ってから、6500万年たった時から物語は始まります。 ワッツの作品は、初読でした。 他の作品、読んでみたいですね2021/03/07

to boy

24
たまにハードSFを読みたくなるときがあって購入。初めての作家。難解でよく分からなかった。全体のストーリーはつかめたのだが、(未来の)専門用語がわからんです。作者がイメージしている宇宙船の姿、様子がさっぱり伝わってこなかった。2021/01/16

活字スキー

18
ピーター・ワッツ初読み。6500万年かけてもちっとも終わりの見えないワームホール網構築作業に従事する人々が、人間らしい「自由意志」を取り戻そうと奮闘するゴリゴリのハードSF……と言いたいところだけど、どちらかというとSF要素を駆使した特殊設定ミステリ又は頭脳比べ系サスペンス。「そういうの」が好きな人にはたまらないのだろうけど、自分がSFに求めるのは「そういうの」じゃないの。作者のアタマが良いことと物語として面白いことは必ずしも一致しませんね。2022/10/01

もち

18
「泣いてもいいのです」◆恒星型宇宙船が地球を出発し、6000万年が経過した。人間たちは数千年に一度解凍され、任務に励んでいる。蜘蛛を飼う男の消息を追ううち、船AIの秘密に行き当たった女性。圧倒的なタイムスケールでの反乱が、動き出す――■丁寧な説明なく超常的な情景が展開され、粛々と物語は進む。世界観に慣れてきたかと思えば、想像絶する状況にまた投げ込まれる。不親切であるのに、読み終わる頃には抗いがたい魅力に取り込まれている、味のある一冊。2021/01/23

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