内容説明
「オフィス需要」が減っても価値ある街と不動産とは?
○「歩きたくなる個性ある街」(=銀座、新宿、渋谷、上野……)
○「無機質に続く人工的な街」(=湾岸エリア、国道16号沿線…)
この差がどのような影響をもたらすのか?
これから東京は、拡大から縮小に転じ、「爛熟」が始まる。
衰退が避けられない日本で、東京は「ハレの場」として輝く!
〈内容紹介〉
東京にとって1960年から90年は、「高度経済成長」による拡大・発展の30年間だった。それから現在までは「失われた20年」を経て、停滞する30年間を過ごした。では、成長を期待できない日本において、首都・東京が歩むこれからの30年とは?
いよいよ東京でも進んでいく人口減少・高齢化、ワークスタイルの変化によるオフィス需要の激減、経年劣化するマンション崩壊の危機、空き家問題とシャッター商店の増大……数々の困難を乗り越え、インバウンドを取りこみながら、東京は文化・芸術・遊楽の街として生き残る! 人気住宅ジャーナリストによる、2050年までの「東京」未来予想図。
【目次】
はじめに
第一章 一九六〇年からの成長期、一九九〇年からの成熟期
第二章 これから三〇年で東京の風景はどう変わるか
第三章 不動産は二〇五〇年に向かってどう動くか
第四章 東京は「ハレ」の場所として輝く
第五章 インバウンドを魅了する東京
おわりに
コラム(1) 異次元金融緩和が生んだ「局地バブル」とこの先の三〇年
コラム(2) 二〇五〇年に「山手線の嫌われ駅」は変わっているか?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
diet8
3
都心以外はマンション建て替えが不可能。建て替えできるのは一等地で容積率が余っている場合●最悪の場合、タワマンは廃墟となる。少なくとも現行法規では救いようがない● 鉄筋コンクリート造りの建物は丁寧にメンテナンスを施せば百年程度は使えると言われている。あるいはもっと長く使えるかもしれない。●自由が丘、下北沢、阿佐ヶ谷、西荻窪、代々木上原、旗の台あたりなら、ヨーロッパのようなアンティークな古マンション街候補● 開発の不運を背負った街「江東区有明● 二〇五〇年にいたる市場形成の中で最初の一〇年ほどの間は急激に下落2021/07/15
ハザマー
3
この変化のスピードが速い時代に30年先の予想は難しいが、AT、不動産とどうなるのか。2021/06/05
AM
2
ブックオフ100円本。意外な掘り出し物でした。今後30年間であまり大きな変化は訪れず、人気エリアは価値を維持し、不人気エリアは更に沈んでいく。タワマンの将来が暗いことには同意です。2024/06/23
aquatales
2
特に不動産において、日本の30年後の未来として語られる一般的なストーリーがある。人工減→空き家増→不動産暴落といったもの。東京は日本の中でその例外であり、もちろん東京のエリア、場所により状況は異なる。生涯東京に住む、ことを決めた大阪中央部商業エリアの出身者として、漠然と感じていた東京の魅力を言語化してもらった感がある。タワマンやその集中エリアに魅力を感じない感覚も。京都や豊臣の作った都市とは違う魅力、規模。可能な範囲で東京のような都市に住みたい。2021/09/12
じろう
2
2050年の不動産を予想した大胆な本。23区それぞれの展望を述べた章は特にワクワクした。ただ、「それあなたの感想ですよね?」と言ってしまいたいくらい想像の話でデータが少なかった。それ前提で進む内容なので文句を言ってはいけないことはわかるが、不動産は予想が超難しいからこそもう少し基礎データは欲しかったかも。また予想する材料が「繁華街があるか」「好立地か」「歴史があるか」の3つくらいな気がして、もっと具体的に予想しているからこそ残念ポイント。2021/01/08