「喜寿司」のすべて。 - 本当の江戸前鮨を食べたことがありますか?

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「喜寿司」のすべて。 - 本当の江戸前鮨を食べたことがありますか?

  • 著者名:中原一歩
  • 価格 ¥2,200(本体¥2,000)
  • プレジデント社(2020/12発売)
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  • ISBN:9784833451703

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内容説明

【内容紹介】
「與兵衛鮨」の流れを汲む江戸前鮨の名店、東京・日本橋人形町「喜寿司(きずし)」。明治の終わりに暖簾を掲げ、東京・日本橋人形町で四代にわたって続く江戸前の技、艶、粋。
マグロ、カジキ、印籠詰め、蛤、鯛、初鰹、小肌、穴子、干瓢巻き、玉子焼き――。
ノンフィクション作家が1年以上にわたって密着取材し、暦をめくるように移りゆく時季の鮨種、その仕入れと仕事、門外不出のツメづくりにいたるまでを追いかけた!鮨好きから職人までを惹き付ける細やかな描写で伝える。「江戸前鮨とは」?の答えが詰まった一冊。
【著者紹介】
[著]中原一歩
1977年、佐賀県生まれ。ノンフィクション作家。地方の鮨屋をめぐる旅鮨がライフワーク。
著書に『最後の職人 池波正太郎が愛した近藤文夫』(講談社)、『私が死んでもレシピは残る 小林カツ代伝』(文藝春秋)、『マグロの最高峰』(NHK出版新書)などがある。
2012年より、“津軽海峡”で漁船に乗ってマグロ漁の取材を続けている。
いつか遠洋漁業のマグロ船に乗り、大西洋に繰り出すことが夢。

目次

【目次抜粋】
人形町で、もうすぐ百年。
「喜寿司」のマグロは美しい。
カジキが呼んでいる。
鮨ツウの心をときめかせる印籠詰め。
口いっぱいに多幸が満ちるたこ。
蛤が春の訪れを告げる。
ちらしは、吹き寄せる波のように。
春の貝づくし。
最高の鯛に逢う。
ひときわ可憐な小鯛。
月も朧に白魚の。
心躍る初鰹。
鰯は梅雨間の一瞬の光。
鮑には「クロ」と幻の「マダカ」がある。
星がれいは夏の白身の王様。
かれいに縞鯵にすずき。夏の白身は綺羅星のごとく。
光り物の概念が変わる鯵。
車海老の紅白は歌舞伎の隈取のごとく。
「喜寿司」にはハート形の海老がいる。
眩く光る。仕事が光る。新子と小肌のこと。
新いかは、儚く甘い。
江戸前鮨、穴子に極まりけり。
門外不出のツメづくりに密着。
いくらは握りも小丼も風味絶佳。
さばは、ぽってり柔らか。
干瓢は、ぶれない〆。
玉子焼きと大晦日。
「喜寿司」の三六五日を追いかけた。