角川文庫<br> 藤色の記憶

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角川文庫
藤色の記憶

  • 著者名:あさのあつこ【著者】
  • 価格 ¥704(本体¥640)
  • 特価 ¥492(本体¥448)
  • KADOKAWA(2020/12発売)
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  • ISBN:9784041091906

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内容説明

心中間際に心変わりした恋人によって、土の中に埋められてしまった優枝。掘り起こし救い出してくれたのは、白兎という見知らぬ少年だった。彼は恋人への復讐をそそのかすが、どこかからかうようなその態度に、優枝は戸惑うしかなかった。そこへ、生き別れの弟・慶介から突然電話がかかってくる。母が手遅れの病で入院し長くなく、優枝に会いたがっているという。かつて父と自分を捨て家を出ていった母。逡巡する優枝に白兎は「生き返った命は7日間しかもたない」と告げる。それを聞いた優枝は白兎とともに、一度は捨てた故郷へ戻る決意をする……。大人の女のサスペンス・ミステリ!
(※本書は、2012年9月講談社より刊行された単行本『白兎2 地に埋もれて』を加筆修正し、改題の上文庫化したものです)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

いつでも母さん

165
白兎…これ以上この少年のことを知ろうとしてはいけない。でも、知りたいよね。「手を引いてくれる人と魂をただ結びつけることは出来る」という白兎はこの先何処へ行くのだろう。切なくてちょっと温かなラストが良かったシリーズ2。原題『地に埋もれて』の方が好みではあったが色で繋げる次は『藍色の夜明け』行ってみます。2021/01/05

ちょろこ

150
清々しい一冊。今回は恋人に地中に埋められた女性、優枝が謎の少年、白兎に助け出されるシーンからスタート。前作よりは弱めながらも今回も幻想的というか、あちらとこちら、曖昧な世界を味わえた。白兎の正体こそがその一番の要因なんだけれど。白兎のちょっと妖艶な一面も知ってしまい、ドキドキ感と共にますます目が離せない。そして優枝の心の傷、哀しみの過去、被害者が一転、加害者になる理不尽さには胸をうたれた。最後、まさかのそっちだったか!の二人藤のシーンは驚きと共にせつない。でも清々しい。白兎による優枝の心の浄化を感じた。2021/02/18

タイ子

90
色シリーズ(?)第2弾。白兎は一体何者か?正体はほぼ推理できるものの、どこからきて、何を求めて、彷徨っているのか。恋人と心中するつもりが男の変心によって土中に埋められた女性、優枝。白兎によって助け出されたのち、男への復讐をそそのかされ迷う優枝。そんな時、音信不通だった弟から連絡があり実家に帰省することに。幼い時に家を出た母が入院中で余命僅かと知る。過去の出来事に心を縛られていた優枝が全てを知った時、憎むべき男の姿をも形作られていく。あー、そういう事なのか。サクサク読める不思議ワールド。2021/01/29

★Masako★

83
★★★✰︎ シリーズ2作目。「目が覚めると土の中にいた」心中間際に恋人に裏切られ、地中に埋められた優枝。意識が無くなる寸前、不思議な少年・白兎に助けられる。煌々と光る月と埋薄紫と白色の藤が絡みついた大樹(二人藤)…冒頭からダークで幻想的な雰囲気だ。白兎に恋人への復讐をそそのかされ、とりあえず自分の部屋に戻った優枝。何かおかしい、私は生者か死者か?ハッキリしないまま話は進む。縁があって意味があって、白兎と優枝は出会ったんだな。前向きになった優枝にホッとする。まだまだ謎の多い白兎。次はどこに行くのだろう?2021/04/16

坂城 弥生

57
葬儀場の仕事をしている優枝は、ぼんやりと『死』にとりつかれていて、進んで死にたいというより、生きていることに執着がない感じがした。淡々としているけど深い話だった。2021/01/20

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