創元ライブラリ<br> トーイン クアルンゲの牛捕り

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創元ライブラリ
トーイン クアルンゲの牛捕り

  • ISBN:9784488070793

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内容説明

アルスターの地クアルンゲにいる無双の雄牛を求めて、絶世の美女メーヴはアイルランド全土から五万を超える連合軍を召集、略奪を目論む。アルスターの男たちが呪いに臥すなか、ただひとり大軍勢に挑むのは若き英雄クー・フリン。アルスター神話群のなかでも名高き英雄譚を日本語による完訳で贈る決定版/解説=井辻朱美

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

のれん

13
まさかこの本を文庫で読めるとは……! 古代アイルランド語、英語からの二重翻訳とはいえ、アイルランド神話古典の日本語訳としては唯一と言って良い。 今作は神話の戦争を両陣営各視点から語る英雄叙事詩だ。『イーリアス』と同じ語られることを主眼としているため、台詞の多くは韻を踏んだ音が重視され、場面毎に詩が詠われ、語りの修飾や描写はテンポ良く小気味良い。 しかし、本当に前近代どころか古代の文章の翻訳であるため、時系列を意識した感情の積み重ね、画を想像させる描写、心情を映す情景の修飾といったものは存在しない。(続く)2021/01/20

うた

12
12月のお題『牛』。発端はアリルとメーヴの財産比べ。アリルの雄牛に比肩できる牛を求めて、メーヴの軍勢はアルスターへと進軍する。迎え撃つは天衣無縫の英雄クー・フリン。八面六臂というか、軍対一人って範馬勇次郎かよというくらいの大暴れ。やってくる敵敵敵の首を刎ね、刺し貫き、粉々にする。クー・フーリン自身も人あらざる姿に変形して、石剣槍を振り回し、切り札のガイ・ボルガを隠し持つ。荒々しい物語なのだけれど、意外な結末をたどるのが、また面白い。2020/12/25

本とフルート

6
昔訪れたアイルランドの光景を思い浮かべながら読んだ。クー・フリンやメーヴたちも、私が過ごしたあの土地を踏んだかもしれない、と思うと心が躍る。土地に根付いた伝説特有の煌めきのようなものが、そこにあった。色々とよく分からない描写も、驚きながらも読むのが楽しかった。2021/01/11

クロノ

3
fateシリーズに出てくるクー・フーリンの出典とのことで興味を持ち読んでみた。思ってたよりもかなりはちゃめちゃで驚いた。読んでいる間は興味深く、なかなか楽しめた。2021/01/07

はいぺん

1
表現がくどい上、話の流れもずっと似たような展開に感じ、退屈だったが、終盤に行くにつれ、クーフーリンの人となりが少しづつ分かってきて度々題材にされるだけあるなと感じた。 「人生は中途できられるためにある」は聞いたことない表現で面白かった。 2025/04/16

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