新潮新書<br> 半グレ―反社会勢力の実像―(新潮新書)

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半グレ―反社会勢力の実像―(新潮新書)

  • ISBN:9784106108877

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内容説明

「自分はきっちりやっていたから、絶対に捕まらない」。暴力団のように、特定の事務所を持たず、常に離合集散を繰り返し、犯罪ごとにメンバーが入れ替わる。時には一般人として普通に暮らし、必要に応じて犯罪に手を染める。暴対法を潜り抜ける“つかみどころのない悪”半グレとは何か。その正体に迫るため、成立から具体的事件まで、当事者の肉声を基に炙り出す――。「NHKスペシャル」待望の書籍化!!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

むーちゃん

107
読了。一目でそれとわかるほうがまだいい。 一見、わからなく普通の生活の中に組み込まれてると思うと怖い。 まあ、刺激せず、近づかないように暮らしていきたいものです。 2021/12/24

パトラッシュ

70
がんじがらめの組織暴力団から、一般人として生活しながら必要に応じて犯罪に加担する半グレへ。昭和から平成への時代の流れは、中国人の流入やSNSの発展もあって日本の裏社会を一変させてしまった。変わらないのは貧困や低い社会的立場にあえぐ階層の受け皿となり、暴力を背景にあくどく金を稼ぐ手段を提供する犯罪組織たること。これほど人は悪に堕ちやすく、他人や世界を壊したがるのか絶望したくなる。今後は人を食い物にする普通の市民を暴力で排除する状況になるのか。大げさでなく、セカンドインパクトでも起こった方がマシかもしれない。2021/01/29

Willie the Wildcat

62
社会の歪みや捻じれなどの齎す物心両面での葛藤。組織の形成・成長や、犯罪の建付けに驚きは無い。現代社会を反映しているのが”緩さ”。”緩さ”が社会やヒトの軸を揺らし、各種境目に、”緩さ”を求めるシニカルな構図。加えて、マズローの欲求5段階説に、拍車をかけるのが技術革新。仕組みのみならず、思考にも影響しているのが読み取れる。特に、関西の学生の事例。境界線はあり、無意識な内に心底に刻まれる”モノ”。組織内外の弱者が搾取される構図も不変。どうにも悲哀が滲む感。2025/06/12

ずっきん

61
読み友さんの感想から。半グレの中でもジェネレーションギャップあるんだな。若い世代の犯罪への一步を踏み出してる意識がないのが、図太いというか怖い。映像の書き起こしだからか、非常に読みやすい構成。2023/09/06

skunk_c

58
番組を見損なったので本書で追体験。暴力団に対する取締の厳しさが増していく中、実態の捉えにくい半グレがどんどん広がっていったようだ。しかもその内実は多様で、いわゆる暴走族から変貌していったものの中には、彼らの幼少時からの貧困や差別が根っこにあるものが見られる一方、そこそこ裕福な家庭に育った大学生が取り込まれていくケースもあり、一筋縄ではいかない。全体として自己の行為に対する道徳的な疑念の欠如や、犯罪行為に対する意識の薄さ、そして刹那的な快楽と同時に、上下関係に取り込まれることに対する期待感などもみられる。2020/12/27

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