内容説明
日本ではいまだ現金・貯金が金融資産の大半を占めており、株や債券、投資信託などの運用は全体の約17%にとどまります。一方、欧米のそれは日本の3倍以上。結果、日本の金融庁が発表したアメリカ、イギリス、日本の資産形成の比較において、アメリカの資産増加率は日本の2倍に達していることがわかりました。資産は心の余裕につながり、新型コロナウイルスのような有事の際には生活の支えにもなります。しかし、日本ではリスクを恐れるあまり、海外では常識となっている資産運用もおぼつかない状況です。その根底にあるのは、「金儲け=悪」という日本の古い偏見と、その影響で生じた、子どもたちへのお金の教育不足です。お金は生活の支えであり、潤いであるだけでなく、他者や外部との接点であり、将来を考えるヒントにもなるもの。だからこそ、欧米では幼いころから金融教育が行われているのです。本書は、欧米やユダヤ人の富裕層の間で、あたり前のように行われている子どもに対するお金教育のエッセンスを抽出し、日本の家庭向けに改良。就学前の3歳から、小学生、中学生、高校生まで、段階を踏んで教えるべき内容や教え方のアイデアを詰め込んだ一冊です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
投資家M
3
自分が親から受けてきたお金の教育がほとんど間違いだったことに気付かされた。毎月のお小遣い、年齢による金額設定、買い物の付き合わせ方、寄付の有無、職業への関心、保険・株・為替の教育などこの本に書いてあることと正反対のことをして育ってきた。そのせいか、この本に書いてある通り金融ケイパビリティを身につける前ではろくなお金の使い方をしていなかった。自分の子供には十分にお金の教育していきたい。また、食事の際に値段を推測するゲームや、ボランティアなどは子供達が幼い頃から楽しんでやりたいと思った。2022/09/28
LEGEND PROJECT
2
「財産は奪われることがあっても知恵は奪われない」冒頭のこんな言葉にもあるように、まずは知識や知恵を身に付けることが大事だと感じました。日本においてはお金の教育はほとんど行われていないのが現状で、このことは15.7%と意外と高い貧困率に現れていると知り、驚きました。また、年代別にすべきことやアルバイトの選び方についても書かれていて8歳の息子がいる私には非常に実践的でした!2020/11/24
Hirotaka Nishimiya
0
一つ前に読んだお金教育本よりは良かった。ドルコスト平均法など投資などしたことのない親向けの説明あたりは知ってる側らすると冗長だが、ちゃんとお金に関するトピックに終始し余計な脱線もなく。2021/12/20
Makoto Miyamura
0
流し読みでしたが私の考えと同じで、普段考えていることの裏付けになりました。 子供に対する金融リテラシーを上げる方法みたいな題名ですが、何も知らない大人向けでもあります。 資産形成?金儲け?投資?とハテナだらけの人にはおすすめです👌2021/10/09