多モデル思考 - データを知恵に変える24の数理モデル

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多モデル思考 - データを知恵に変える24の数理モデル

  • ISBN:9784627855014

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内容説明

世界約100万人の受講者を熱中させた、数理モデリング講義の書籍化!

「データ」を意味づけ活用するのに、「数理モデル」は不可欠だ。リーマンショック、COVID-19パンデミックといった世界規模の事象から、企業経営、個人の意思決定まで、「何が起こったのか」を理解し、「どうすればよいのか」を判断するには、「データ」と「モデル」の両輪が必要となる。

しかしモデル=現実ではない。モデルごとに異なる説明/予測/判断が出てくることもある。究極的には「すべてのモデルは間違っている」。

ではどうするか。社会、政治、経済、複雑系を縦横に扱う数理モデリングの第一人者スコット・ペイジ氏は、「組み合わせて使う」という処方箋を示す。モデルの多様な「用途」を意識し、単一のモデルにこだわらない態度――これを「多モデル思考(Many Model Thinking)」と名づけ、本書では「数理モデルの7つの用途」と、それを達成するためのミニマムセットとしての「24の数理モデル」を解説。多彩な「多モデル思考の実践例」を披露する。

「データに振り回され、モデルに騙される」から、「多モデルを使いこなして、データを生かす」へ。
現代人必須の教養を身につける一冊。

●数理モデルの7つの用途(=REDCAPE)

・推論(Reason):どんな条件がどんな結果を導くかを明らかにする
・説明(Explain):現象に検証可能な説明を与える
・デザイン(Design):制度、政策、規則の選択を助ける
・コミュニケーション(Communicate):知識や理解を伝達可能にする
・行動(Act):政策・経営判断・意思決定の指針を与える
・予測(Predict):未来の事象や未知現象を予測する
・探索(Explore):可能性を探り、仮説を精査する

●24の数理モデル:
・正規分布
・べき乗則分布
・線形モデル
・凹関数と凸関数
・価値と力のモデル
・ネットワークモデル
・ブロードキャスト、拡散、感染のモデル
・不確実性のモデリング
・ランダムウォーク
・経路依存性モデル
・局所相互作用モデル
・リアプノフ関数と均衡
・マルコフモデル
・システムダイナミクスモデル
・しきい値モデル
・空間/ヘドニック競争モデル
・ゲーム理論
・協力モデル
・集団行動問題
・メカニズムデザイン
・シグナリングモデル
・学習モデル
・多腕バンディット問題
・起伏地形モデル

目次

第1章 多くのモデルで考える人
第2章 なぜモデルなのか
第3章 多モデルの科学
第4章 人間の行動のモデリング
第5章 正規分布:ベル型曲線
第6章 べき乗則分布:ロングテール
第7章 線形モデル
第8章 凹関数と凸関数
第9章 価値と力のモデル
第10章 ネットワークモデル
第11章 ブロードキャスト、拡散、感染
第12章 エントロピー:不確実性のモデリング
第13章 ランダムウォーク
第14章 経路依存性
第15章 局所相互作用モデル
第16章 リアプノフ関数と均衡
第17章 マルコフモデル
第18章 システムダイナミクスモデル
第19章 フィードバックをともなうしきい値モデル
第20章 空間/ヘドニック競争モデル
第21章 ゲーム理論の3つのモデル
第22章 協力モデル
第23章 集団行動問題
第24章 メカニズムデザイン
第25章 シグナリングモデル
第26章 学習モデル
第27章 多腕バンディット問題
第28章 起伏地形モデル
第29章 オピオイド、不平等、謙虚な姿勢

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

りょうみや

19
現実は複雑なのでモデルは物事の一つの側面しか捉えることができない。そのため一つのモデルでは現実の理解に不十分なのでいくつものモデルを組み合わせる必要があるというのはその通りだと思う。しかしこの本の数値モデルはよく見かけるものをただ図鑑的にただ詰め込んだ印象で、それぞれの関連はわからない。モデルではなく研究分野概要となっているものもある。おそらく大学初年度の理系向けの内容。2021/05/15

yyhhyy

5
統計学本には余りでてこない数理社会学系のモデル(経済・政治・人類・生態・感染等々)を1人の教授が紹介し多モデル視点で見ることを説く一般教養の書籍化。2021/09/25

shin_ash

3
一言で言えば、こう言う本が欲しかった。モデルの切り口で対象を理解する訳だが、モデル故に全ては表せない。だからこそ多様なモデルで対象を理解して行こうと言うことである。とはいえ、それを実践するには極めて広範囲の知識が必要なだけでなく、それを使いこなす広い視野と高い視点と何よりそれらを統合するセンスが要求される。本書はそう言った営みへのガイドを果たしてくれるだろう。あれこれつまみ食いしていたが、「なるほどそうつながるのか」から「ここは欠けてたな」まで色々と気づきがあった。また椿先生の後書きが良い。素晴らしい。2020/12/19

鴨長石

1
モデルは不完全だからこそ複数を組み合わせて考えるべきだという趣旨には完全に同意する。本書で挙げられた数々のモデルを頭の片隅に置いておけば、マスメディアの似非科学に騙されることも少なくなるだろう。とても有意義な本、と言いたいところなのだが、訳がちょっとひどい。毎章のように明らかな誤訳がある上に、原文のニュアンスがつかめないような表現も多々ある。この訳者の名前は「要注意」として覚えなければと思ってしまった。2021/04/17

shrzr

0
現実を近似するモデルのショーケースといった趣。すべてのモデルは誤っていて、しかしモデル化することで得られる知見は多い。だからこそ、モデルを組み合わせることで単一モデルの欠点を補い、有効性を上げることを説く。2021/01/10

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