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内容説明
ノーベル平和賞を受賞した国連世界食糧計画によると、新型コロナウイルス感染症拡大の影響もあり、極度の食料不安を抱える人は2億7000万人に上ると推計されている。この深刻な食料危機はなぜ発生しているのか。食品ロスの専門家が膨大な情報を分析して解説し、さらに日本の食料危機の歴史や、食品ロスを防ぐための方法、昆虫食や培養肉に関する取り組みも語る。 [専門家、識者へのインタビュー](所属はインタビュー当時)「アフリカの食料事情」白鳥佐紀子氏(国際農林水産業研究センター主任研究員)/「パンデミック前後の世界の食料危機の状況」ンブリ・チャールズ・ボリコ氏(FAO[国連食糧農業機関]駐日連絡事務所長)/「サバクトビバッタの大発生による被害」前野ウルド浩太郎氏(国際農林水産業研究センター研究員、『バッタを倒しにアフリカへ』著者)/「ミツバチの減少」エクベリ聡子氏、ペオ・エクベリ氏(株式会社ワンプラネット・カフェ)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
trazom
102
私は、食料とエネルギーが日本の最大の課題だと思う。だから「食料危機」の本書に飛びついたが、自分の卑しさが恥ずかしくなった。著者の視野は、世界の9人に1人が食料を確保できない事実であり、食料生産量の1/3が廃棄されている現実であり、日本人1人当たり毎日お握り1個分の食品を捨てている私たちの生活にある。自国が食料を確保することしか考えない身勝手な論理とは、志の高さが違う。食料問題は、生産に関わる問題である以上に、配分の問題だという。より多くの配分を得るために奔走する前に、もっと為すべきことがあると教えられる。2024/10/24
はるき
19
コロナ渦という未曽有の局面。今こそ本気で考えたい食料問題。世界は繋がっているわけで、自分だけは大丈夫なんて、そんなわけないんだから。過去の著作に比べてやや難解でとっつきにくいですが、そこに著者の本気がうかがえました。2021/05/14
はるき
8
モラルというのかなんなのか。地球の危機について本気で考えなきゃ!2025/03/28
Book shelf
3
食料にまつわる問題-飢餓・食品ロス・人工肉など、生活に直結する現実的な問題を広い視野であぶり出す。食料が行き渡らなくなる要因に人口増加、肉食やバイオ燃料、気候変動、食品ロス問題などが挙げられる。食品ロスは少しの意識改革で軽減でき、これが解決されると食料問題の多くが軽減されると言われる。日本人の意識の低さに警鐘を鳴らす。人工肉はマイナスイメージだったが、そのメリットを知ると頭ごなしに否定はできないことを知った。まずはできるところから。無駄に買わない、期限表示はあくまで目安と知るべし。2024/06/08
いぬたち
3
内容は飢餓、環境、コロナ、蝗害、食品ロスなど一口に食料危機とタイトルでまとめているが余りにも広いカテゴリーを一つの本にまとめようとしているので主張がボヤけている感があるが、今年の情報が相当量含まれており最新の状況を垣間見る事が出来る一冊。個人的に興味深かったのが昨今世界的に蜜蜂が減少傾向にあり受粉の頻度も下がり結果食品の収穫量が減るという項目の所。ホンマ人間は気づかないところで多くの恩恵を受けているんやね〜。2020/12/30
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