内容説明
「あなた、一年後に死ぬわよ」と告げられるも生き続けているサイコ。地蔵と「結婚」しているエリ。
二人が奇妙な生活の末に辿り着いた先にあるものとは?(超不自然主義)
アーティストとしても活躍する黒木渚の、人間の“本性”を炙り出した衝撃の短編集。
目次
超不自然主義
ぱんぱかぱーんとぴーひゃらら
東京回遊
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ehirano1
77
一作目の「超不自然主義」が印象的でした。タイトルを上手く反映した内容で、なかなか掴みどころが難しいのですが、人間の本性の一部はまさにコレが含まれていて、それが顕在化した人達を描いたのが本作なんだと思いました。2023/05/03
みらこー
18
アーティストとして元々好きな黒木渚の小説。大学は私の後輩。エッヘン。人間の本能を語る奇抜な歌詞と同様に小説もグイグイ迫る私の一押しさん。装丁の女性は別人よ。ジャンルで言うと芥川賞系の世界観か。一見普通そうやけどどこかズレてる、結構アングラ層の人の生活にも興味深いようだ。不清潔な描写がリアル。社会からはじかれても一生懸命明日を生きる人たちを描く。タクシーに乗った女の結婚生活、モラハラ夫に対して寂しい妻の思いが何故かグサグサ刺さる。あとがきは3編目から話が繋がっていて、そのまま黒木渚の自己紹介=これが本性か。2022/01/15
まひと
13
ミュージシャンにして小説家、黒木渚さんの作品。3編ともちょっとまともじゃない話だった。『超不自然主義』が印象深く面白かった。地蔵と結婚…結婚?地蔵が浮気…浮気?地蔵と離婚…離婚?あまりにも不思議な感覚でちょっと笑ってしまった(笑)でもまぁ、人以外に恋愛感情を抱く人は居るのだろうし、何を普通とするかは人それぞれ違うのかな、と。まさに人間の『本性』そのものを垣間見た気がして少し気分が悪い。黒木さんの楽曲も聴いてみようと思う。2021/02/14
いがらし
4
短編3篇を収録。「超不自然主義」はすごく良かった。占い師のフリをして生きているサイコと、無機質なものしか愛せない(対物性愛)エリちゃんの共同生活を描いた作品。ある日地蔵に浮気されたと言い張り、盗んだ地蔵を道端に捨てに行く。著者の小説を読んでいると、私たちが培ってきた「普通」が揺らぎ、その歪さを魅力的に思える感覚がある。その結末はハッピーエンドとは限らないが、その物語がこの世に存在して肯定できるほどには納得させられるものであった。2024/12/31
のじ
4
1話目のよくわかんない感じが一番良かったかな。ぜんぜん占い当たりそうにないし1年後に死にそうにないし。2話目は家出してきた女性とタクシー運転手、かみ合っているようでかみ合っていない感じがきもちわるい。DV野郎の出てくる3話目は、なんとなく煮え切らない。どっかに振り切ってほしいもやもや感。題名に期待したけどなあ。2021/09/01
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