講談社タイガ<br> 僕は天国に行けない

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講談社タイガ
僕は天国に行けない

  • 著者名:ヰ坂暁【著】
  • 価格 ¥726(本体¥660)
  • 講談社(2020/12発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065219287

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内容説明

死んだらすべて終わり
なのになぜ生きてるんですか?

余命数ヶ月の親友が自殺した朝にはじまる
心が痛くなる祈りと救済のミステリー

☆☆☆

「死んだらどうなるのかな、人って」親友の殉にそう聞かれた。
俺は何も言えなかった。
だって彼は、余命あと数ヶ月で死ぬ。

翌日、殉は子供を助けようと溺死した。
謎の少女・灯は、これはトリックを用いた自殺だと告げ、俺に捜査を持ちかける。
今なら分かる。灯との関係は恋じゃなかった。きっともっと切実だった。
生きるために理由が必要な人に贈る、優しく厳しいミステリー

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆのん

73
『人は死んだらどうなるの?』一度はそんな疑問を抱いた事がある人は少なくはないだろう。答えは環境や信仰している宗教などによって様々なのではないか。『天国や地獄』『輪廻転生』『無』などなど。本作は『死』に取り憑かれた様な若者が悩み、もがき、答えを必死に求める物語。生まれたら人は皆必ず死を迎える。では、どの様に生き、何を誰に残すのか…。難しいテーマが読み易く描かれている。2842020/12/29

Kurara

54
☆3 「人は死んだらどうなるか?・・・」と親友に聞かれ… そして友は自殺してしまった。始まりと表紙からは想像もつかない展開に。#NetGallery 【20.114】2020/12/24

よっち

39
余命数ヶ月の親友・狭山殉を思ってもみない形で亡くした鳴海浩弥。殉の知り合いだという謎の少女・奥城灯と出会い、子供を助けようとしての溺死を、トリックを用いた自殺だという彼女とその原因を調べ始めるミステリ。二人で調べてゆくうちに明らかになってゆく、連続猟奇殺人事件との不穏な繋がり。殉の死の意味も絡めながら事件の真相に迫る展開で、調査を通じてどこか絆めいたものをお互い育みながら、二人が迎える急展開と結末にはやるせなさも覚えましたけど、一言では言い表せない彼らの大切な相手を想う気持ちがとても印象的な物語でしたね。2021/02/02

Nyah

32
「世界はホスピスみたいなものだと思ってる」「人間は皆末期患者さ。じゃなきゃ死刑囚だ。生まれた瞬間から全ての人間に死が決定されていて、死以外では出られない。出た先には何もない。世界はそういう場所」出会ったその日の夜に彼女が言った。俺と彼女が過ごした時間は長くない。奥城灯は既にこの世界(ホスピス)から消えてしまった。俺と彼女の死へ至る関係は、神様の死から始まる。神(佐山殉)は余命数ヶ月で俺の親友。殉は「死んだらどうなるのかな」問い、自殺した。彼女と一緒に真相を探る。神、死、天国、普段目を逸らしている事を考える2021/03/26

ましゃ

28
「死んだらすべて終わりなのになぜ生きてるんですか?」余命数ヵ月の親友が自殺した朝にはじまる、祈りと救済のミステリー。親友の自殺の真相を探るうち物語は二転三転してくる。私達がどんなに死について考えてもきっと答えは出ない。いや、そもそも答えはない。「死んだらどうなるのか?」もしそう聞かれらたら、貴方ならどう答えますか?死はすべてを押し流してしまうが、この世界の大部分は死者達の遺した物でできている。生きている限り何かを遺し続けている。死者達のためにも後ろを向いてなんかいられない、最後は前向きになれる作品でした。2021/03/28

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