内容説明
アルコール依存症、離婚を経て取り組んだ断酒。そして、手に入れた平熱の生活。
退屈な日常は、いつでも刺激的な場へと変えられるのだ。
等身大の言葉で世界を鮮やかに描く、注目の書き手、登場! !
目の前の生活を見つめなおす。自分の弱さを無視し、無理に自分以外の「何者か」になろうとするよりも、すでにあるものを感じ取るほうが人生を豊かにできると確信したからだ。
深夜のコンビニで店員に親切にし、朝顔を育てながら磨く想像力。ヤブイヌに魅了されて駆け込む動物園。蓄膿症の手術を受けて食べ物の味がわかるようになり、トルストイとフィッシュマンズに打ちのめされる日々。そこに潜む途方もない楽しさと喜び――。
私たちは、もっと幸せに気づくことができる!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くさてる
24
著者がどういう人か分からないまま手に取ったエッセイ集。アルコール依存症からの断酒生活をしている人だけど、それがテーマというわけではなく、日々のささやかな生活の中で生まれる視点を誠実かつユーモラスに語っていて面白く、読み心地が良い一冊だった。2022/06/12
じょり
17
Kindleにて 地元のローカル紙で紹介されていて、著者の生まれ年が僕と同じだったので気になっていた作品。難しいものかと構えていたが、おならだったり、親の死について、自身のアルコール依存のことだったりと読みやすいテーマが多かった。僕自身も弱い人間なので、この作品を読んだことでもう少し生きやすくなれると良いなあ。2021/07/01
Moeko Matsuda
12
読み応えのあるエッセイ集。自分の弱さを見つめ、抱きしめて生きることの過酷さよ。イベント時のご本人の儚げな雰囲気と、優しくふわりとした印象の表紙からはちょっと想像できないほど、切実かつ誠実に人生のままならなさに対峙している。たぶん、弱くあることの贅沢を享受することは、ひとつの戦いだ。私たちは、戦わねばならない…ただし、今までとは違うやり方で。私は女に生まれた時点で、弱くあること以外に選択肢がない。そういう意味では、著者とは違う戦い方をしていかねばならない。けれど、それが前より辛くなくなったような気がする。2022/08/19
れんこ
11
今の時代「弱さ」を受け入れないと今の時代を乗り越えられないような気がします。弱さを表に出せないと辛いなぁなどと思いながらだらだらと読みました。2025/07/23
オズ
10
酒を飲みすぎた結果から医者にやめるよう言われ、やめているという。勉強はあまりできなかったという著者だけれどさすがに文章でご飯を食べている人だけあり非常に読みやすい。自己の弱さを繕わず開陳するところに太宰治的な雰囲気がある。マチズモとは対極の姿。2021/10/09
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