内容説明
画期的「哲学読解」40講。「血で書いたような文章を好む」と語る気鋭の哲学研究者による、実践的読書ノート。文章の読み方・まとめ方を「こうするのか!」と体得できる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
まゆまゆ
12
難解で容易に読み進めることが難しい哲学書について、解説を加えながら読み進めていくためめのヒントを紹介していく内容。とはいえ解説自体もまた難解(笑)後悔と自由意志のところが気になったかな。後悔によって答えのない問いを続けることは人間にとって誠実な行為そのものであるが、後悔という行為は同時に自らが自由であることを認めている??と。2021/05/27
wata
5
哲学とは何だろうか?ヤスパースは哲学の特徴として、科学とは違い全ての人に普遍かつ妥当な結論がないこと、蓄積による進歩発達がないことを挙げた。その本質は「途上性」であり、視点を変えて、人生の「途上性」という本質と軌を一にする。哲学は「人間の目ざめ」とともに始まるという。 著者山口氏はこの視点から哲学を理解したときに、生きている限り哲学は避けられないので、哲学を役立つ・役立たないという次元で語ることは出来ないという。しかし、意識的に哲学するとき、それは自分の人生をデザインするという意味を持ちうると思う。2021/04/03
hakootoko
5
著者のnoteは読んでいたので。本書は、そのnoteの記事をまとめたもの。「山月記」についての文章がよかった。哲学書の書評が主なので、哲学っていまどんな感じ?というときにも。2021/03/30
いかすみ
2
哲学の論文を、哲学者である著者と一緒に読み込んでいくという本。哲学書を読むためのテクニックではなく、純粋に読んでいくという作業が行われる。色々な論文が取り上げられるが、自由意志と因果律というテーマがベースには流れている。一番興味深かったのは、後書きに書いてある次の一節。「他者の哲学的テクストを読む私は、自らの中にその他者を映し出すことによって新たな私になる。[•••]かくして、他者の哲学書を読むことによって、私はよりいっそう私になる」。それは人を孤独にするが、お互いが変化し、そのような仕方で関係するのだ。2024/04/07
平坦
1
こちらに感想上げ直します。456頁もあって最初は(怖…)となりましたが、哲学の素養がない自分でもなんとか読めてしまう、もしくは読ませる魅力のある文章で綴られていて、ノートを取りつつ20日かけて読み終えることができました(タンバリンの思い出で爆笑しました)こちらの本に勇気づけられたのは冒頭で語られている“哲学書を読むのは難しいが、語られようとしている「精神」さえ把握してしまえば、文章のどの箇所を読んでも書き手の意図がわかるようになる”ということです。 たくさんの人に読まれてほしい本でした2023/04/05
-
- 電子書籍
- ぐうたらエルフののんびり異世界紀行 2…
-
- 電子書籍
- 【単話版】本好きの下剋上~司書になるた…
-
- 電子書籍
- 蜜と毒~逆恨みの復讐【電子特装版】(7…
-
- 電子書籍
- マローン御難
-
- 電子書籍
- 作ればわかる!Androidプログラミ…