内容説明
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2015年に亡くなったイラストレーター、漫画家、フジモトマサルの仕事を通覧する一冊。多岐にわたる仕事をジャンルごとに紹介する。巻頭言は村上春樹。寄稿は森見登美彦ほか。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
buchipanda3
106
フジモトマサルさんの仕事集。カラーのイラストや漫画が豊富で、一緒に仕事をされた方々の寄稿や制作風景、ロングインタビューなど見応えも読み応えも十分な本を楽しめた。北村薫さんの文を読んでいてはたと思った。この絵は奇妙な可愛さなんだなと。擬人化動物という面もあるけど、怪しげで柔らかい雰囲気がやはり奇妙な可愛さを持っている。そしてその不思議さにとても惹かれる。あと初フジモトさんはゲームホニャララだったことに気付いた。あれもそうだったのか。表紙や挿絵の仕事の印象が強かったが、漫画の方の奇妙な可愛い味も堪能したい。2020/05/18
みかん🍊
97
フジモトマサルさんを知ったのはモリミー『聖なる怠け者の冒険』のイラスト、可愛くてちょっと不気味なイラストがあの不思議な世界観にピッタリでした、この本にでてくる動物がモチーフのシュールなイラストや漫画が素敵でした、白血病で亡くなられたフジモトマサルのお仕事が詰まった作品、最後までカッコいいお洒落な紳士だったんですね。これからも、もっと作品を見たかった。2020/11/14
美登利
79
フジモトさんのイラストのご本を読んだのは多分穂村さんのにょっ記からだと思う。何とも味のある動物たちが二本足で立っている姿が印象的だ。フジモトさんが若くして亡くなられてしまい、とても残念である。故人と付き合いのあった作家さんたちとインタビュー記事と、これまでの作品の紹介等濃い1冊になっている。カラー印刷で動物たちがイキイキと動きだしそう。エスプリの効いた漫画は是非読みたいものだ。でも手に入りにくいのかな。2020/09/12
ばう
77
★★★★ なんて多才な方なのだろう。もっともっと沢山の作品が見たかった。お亡くなりになってしまった事が返す返す残念でならない。フジモトさんが書かれたイラストからは何となくその人柄が伝わってくる。いつも穏やかで落ち着いていて優しくて、ちょっぴりお茶目なところや皮肉屋なところも持ち合わせている、そんな印象を受けるのだ。そして実に様々なお仕事をそれていたんですね。販促用のバッグとこ欲しかったなぁ。村上春樹さん、森見登美彦さん、穂村弘さんなど一緒にお仕事をされた方々の文章も興味深く読ませていただきました。2021/07/02
keroppi
71
フジモトマサルさんの仕事をまとめた本。ロングインタビューも掲載。わずか46歳で亡くなられていたんだなぁ。もっと早くに知っていたかった。好きな作家が、福永武彦だったり、西村賢太だったり。一番影響受けたのは、アーサー・C・クラークの「都市と星」だったり。描かれる世界が、なんとなく孤独感にあふれているのも、そういうことなのか。表紙の絵は、「シャイニング」のワンカットを想像させるし、やっぱ好きですフジモトマサルさん。2020/12/06