日経プレミアシリーズ<br> パンデミックvs.江戸幕府

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日経プレミアシリーズ
パンデミックvs.江戸幕府

  • 著者名:鈴木浩三【著】
  • 価格 ¥935(本体¥850)
  • 日経BP(2020/12発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784532264482

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内容説明

鎖国下の100万都市江戸を襲うコレラ、インフル
八百八町を救うため、幕府が講じたあの手、この手

「度重なるパンデミックに対する江戸幕府の危機対応」をテーマに、様々なエピソードを通して幕府の危機管理(特に経済政策や福祉対策)の実際を解説します。

鎖国下の日本にも、長崎の出島を通してコレラやインフルエンザといった海外からの感染症が入り込み、パンデミックとなりました。特に、人口過密な大都市江戸での感染症大流行は、多くの人命を奪い、経済を大きく停滞させることに繋がりかねないものでした。
パンデミック発生に対し、江戸幕府はどのように対応したのか?

実は幕府には、感染症の流行だけでなく地震、火災、水害、飢饉など江戸を襲った度重なる危機のなかで蓄積された危機管理のノウハウがありました。医学的な対応は現代とは全く異なりますが、当時世界最大の都市だった江戸の経済対策や被災者(住民)の救援に関しては、現代に通じる対策が講じられていたのです。

コレラと安政江戸地震に見舞われた幕末は、東日本大震災後に新型コロナウイルスに襲われた現代と非常に似ています。
新型コロナ禍を乗り越えて、経済機能を復活・復興させていくためのヒントが、江戸時代に意外なほど転がっているのです。

目次

プロローグ

第1章 押し寄せる感染症……江戸の歴史は「感染症の歴史」
 
第2章 感染症と幕府のBCP

第3章 パンデミックと救済のシステム……米や銭の給付はスピード勝負

第4章 想定外が続いたパンデミック対策--次々に遭遇したインフルエンザ・麻疹・コレラの流行

第5章 パンデミックvs.経済政策……政策ツールの総動員--自助・共助・公助で乗り切る

エピローグ いま、なぜ「江戸時代のパンデミック」なのか?

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さつき

79
江戸時代にもインフルエンザや麻疹の流行により「其日稼」と呼ばれる都市在住の窮民に「御救」として銭や米が給付されていたことを初めて知りました。その財源は江戸の地主達の七分積金であり、給付の窓口になったのは江戸町会所。給付も決算もスピード重視だったことに感心すると同時に、窮民が溢れ社会不安も大きかったのだろうと。自粛ムードにより普請や遊山が減ることで、更に職を失うものが増えないようにGoToキャンペーンにも通じるような御触書まで出されたことに驚きます。人間のすることはあまり変わりませんね。2021/04/10

ふたば

7
感染症は人間歴史と共に常にそこにあった。 天然痘、インフルエンザ、麻疹。。。 その時の政府がそのたびに対策を立て、救済を図ってきた。本書は江戸時代のパンデミックに幕府がどのような対策を採ったのかを当時の記録から読み取るもの。給付金、福祉、公共事業と考えることは今とあまり変わらない。異なる部分は何かと考えれば、民衆のありかただろうか。江戸時代も、国政に不満があれば、一揆や打ち壊しなど、民衆は黙っていない。しかし、今とは比べ物にならないほど国の権力は大きかった。マスコミの力もそう大きくはなかった。2021/01/08

道楽モン

4
歴史に学ぶことは、先人に敬意を払うということだ。徳川幕府が江戸において行ったパンデミックに対する施政は、現政権が行っている対策に欠けているもの、誤っていることを教えてくれる。実施に際して業者を挟むと中抜きされるから避けるべしとの指摘には笑っちゃいました。当時、電通やパソナは暗躍不可能(笑)。貧民による暴動を幕府はかなり恐れていた様だが、それ以上に為政者としての責任感と博愛精神があったことが判る。さらに歴代町奉行の洞察の深さ、優秀さに舌を巻く。国会議員、地方議員、首長、公務員、みんなこの本読んで欲しい。2022/10/20

たつや

2
図書館で見つけて、即借りた。現状のコロナと比較しながら読了。良く調べ上げた良い本でした。給付金や米等の配給で幕府が市民を支えていたんですね。安倍政権で給付金有りましたので、菅政権でも、もう一度、救済給付金を検討して下さいと、言いたくなる。日本の経済を優先するなら、金を回そう。2021/08/26

takao

1
ふむ2023/11/18

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