内容説明
ニューヨーク州の山地にそびえ立つホテル・ネヴァーシンク。大統領も宿泊に来る人気ホテルだが、子どもが行方不明になる事件がたびたび発生していた。どうやら経営者一族の抱える秘密が関わっているらしい。洋館ホテルを舞台に展開するミステリと家族の年代記
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のぶ
92
舞台はニューヨーク州の山地の一角にあるリゾートホテル。創業者は、ユダヤ系移民のシコルスキーという人物。1930年代に小さな民宿業から財界人も宿泊する大きなホテルを作り上げた。これがタイトルにもなっているネヴァーシンク。それぞれの人物というホテルの概略だが、ホテルの盛衰については直接描かれてはいない。1950年代から現代まで時代をまたいで連作小説風の群像劇だった。それぞれの人物が出来事を語り、それがホテルを築き上げている構成で、自分には取っ付き難く、読み辛い作品だった。個人的に合わなかっただけだろうが。2021/02/15
Panzer Leader
69
「第183回海外作品読書会」ニューヨーク郊外のリゾートホテルの設立から閉鎖までを児童失踪事件を絡めながら綴ったゴシック風年代記。経営者の家族や従業員が語る一つ一つのエピソードは興味深いが、通して読むとまとまりがないように感じた。「世界の美しくてミステリアスな場所」に載っていた破棄されたホテルの写真をイメージしながら読むと雰囲気抜群。2021/06/28
オーウェン
65
ニューヨーク州に建てられたホテル・ネヴァーシンク。 徐々に人気のホテルとなるが、子供の失踪事件から徐々に影が。 次第に誰も近寄らないホテルとなっていく。 ホテルに関わる各人の独白によって綴られていくミステリだが、時が経つにつれゴシック風味が混ざってくる。 とにかく真相を明かさずに、ホテルの隆盛だったり、一族の人間関係などが延々と続く。 そして最後も煙に巻いたかのような独白。 明確に明かさないスタイルを取っており、解釈も色々考えられるが、そういうモヤモヤが残るのが嫌いな人は見ない方がいいかも。2021/03/17
星落秋風五丈原
57
「売り家と唐様で書く三代目」という諺がある。初代が苦心して財産を残しても、三代目にもなると没落してついに家を売りに出すようになるが、その売り家札の筆跡は唐様でしゃれている。知り合いにも丁度三代目になる企業があり、やはり次代はなさそうだ。コロナがなくても早晩売り払うだろう。 さて、ニューヨーク州の山地にそびえ立つホテル・ネヴァーシンクも三代目にして潰れる。かつては大統領も宿泊に来る人気ホテルだったが、二代目の時に子どもが行方不明になる事件が発生する。2021/01/27
ち~
42
ユダヤ移民により開業したホテル、ネヴァーシンク。苦労の末、栄えていくが、ホテル近辺で子供が行方不明になる事件が続く。謎は提示されるものの、ふかく掘り下げられる気配はなく、物語はホテルが栄え、衰退していく約50年の歴史を、3代にわたる経営者一族、従業員、宿泊客たちによるドラマとして進められていく。ラストでようやく事件の真相が判明するが、予想通りだった。早川ポケミスではあるが、ミステリー要素はほぼ感じられなかった。2021/04/27
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