内容説明
2千年にも渡り日本人の信仰の中心であり続ける伊勢神宮。そこには、日本人ならではの文化、暮らし、そして「生き方」の源流がある。
本書は、伊勢神宮に奉職30年の現役神官が、神道の本質をひもときながら、そこに息づいている独特の世界観、宇宙観、人間観を探る。
「神道的生き方」にこそ、今と未来を生き抜くヒントがあふれている。
*目次より
◎ 神道の知恵は日本人の暮らしに根ざしてきた
◎ 日本人は無宗教でなくあらゆる信仰を受け入れる
◎ 参拝はおばあちゃんに会いに行く感覚でいい
◎ 神道の基本は、罪や穢れを祓い清めることにある
◎ 人は誰でもそのままでパーフェクトな存在
◎ 神さまからの直感を受け取るための心得とは
◎ 私たちの世界と神々の世界とは相通じている
◎ 今どう生きるかが未来のすべてを創っていく
◎ あたりまえの日々を大事にするのが「神道的生き方」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
33 kouch
37
日本人は宗教について認識が弱いなんてよく言われるが、これを読むと信仰が身近過ぎて当たり前なのかもしれない。確かに八百万の神はどこにでもいる。見られているから罰が怖く全うに生きようとする。見られているから不安なときも神のご加護でマインドセット。他宗教ともあんまり争わず溶け込んでしまう不思議なシステム。他の世界遺産が遺跡に対して伊勢神宮は唯一「生きている」というのが印象的。確かに石で強固でなのが西洋の不変。はじめから変化前提で再生が不変の日本。式年遷宮はよく考えられている。2025/06/11
あまね
25
伊勢神宮に30年奉職されているお言葉の重みを感じる読書の時間でした。『作法よりもおじいちゃん、おばあちゃんに会うような気持ちでお参りください。』というお言葉に深い慈愛を感じました。また、伝統を繋げていくことの大変さとその努力の一端を垣間見ることもできました。伊勢神宮へのお参りはずっと憧れていたのですが、正装をしてきちんとした状態でないとお参りしては失礼ではないかと思って控えていましたが、こちらの本のお陰でお参りさせていただく背中を押してもらった気がします。心から感謝申し上げます。2020/12/10
ceskepivo
10
神道の教えは、とても現実的だ。神道は、人はそのままでパーフェクト。あるべき姿でなくなったときに、お祓いやお清めを通して元の姿にもどす。自分自身を絶対的に肯定。未来は確定しておらず、今のあり方でどのようにも変わっていく。2024/12/31
ただぞぅ
9
“神代在今“(かみよいまにあり)は神道を大切な教えの一つで「今、この瞬間こそ理想の世界だ」というもの。生きていくなかで過去への後悔、未来への憂いから素直に感じ難い。だが理想の時代はいつ来るかもわからない。また過ぎ去ったものでもない。今こそが何物にも代え難いものと考えれば日々の暮らしも尊いものと捉えられる。決して「今さえよければいい」という刹那的な考えとは違う。また「私が我慢すれば…」という自己犠牲も神様が最も悲しむ生き方だ。過去も未来も「今この瞬間」に叩き込まれている。毎日楽しく生きていく。ただそれだけ。2024/06/15
dai267712
8
伊勢神宮好きにはもってこいの一冊。凄く前向きになれる本でした😊2021/03/16




