芥川賞候補傑作選 戦前・戦中編

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芥川賞候補傑作選 戦前・戦中編

  • 著者名:鵜飼哲夫【編】
  • 価格 ¥1,650(本体¥1,500)
  • 春陽堂書店(2020/12発売)
  • ポイント 15pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784394190059

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内容説明

戦前に芥川賞候補になった作品の中から、惜しくも賞を逃した名作・問題作・異色作・意欲作を掘り起こし、珠玉の14作品を精選。 太宰治、織田作之助、中島敦などいまも読まれている作家から、一瀬直行、村田孝太郎、埴原一亟といった知られざる作家まで、様々な文学の形が体験できる一冊!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

チェアー

9
戦前・戦中の小説は、実生活をリアルに描いたものが評価されていたことが分かる。収穫は「鶏」。雄鶏、雌鳥、ヒヨコの観点から、それぞれの動き、気持ちを描いた怪作だ。芥川賞の功績は、受賞作を選ぶこともさることながら、候補作を選ぶという周辺への効果も大きかったのだと思う。わたしなら受賞作と候補作のどちらがいいか、なんて決められない。戦後編にも期待。2020/07/27

5〇5

8
「戦前・戦中の作品集だけど、選ばれただけあって多彩な内容で面白いよね」 「芥川賞に選ばれるには、上手なだけではダメみたいね。未熟であっても、パッションとかチャレンジとか何らかのエネルギーが必要ってことかしら」 「別の意味で、落選した太宰治の賞への執着エネルギーは、なんとも凄まじいよね」 「そうね、そのあたりは解説で詳しく書かれてる。そこが彼のすごさかも。表紙になってるくらいだし」2020/06/23

押さない

6
『逆行』太宰治/これが例の有名な芥川賞くれよ嘆願書のブツか、受賞に至らなかったのもわかる、太宰ならもっと他に面白い作品がある『中央高地』宮内寒璽『神楽坂』矢田津世子/源吉じいさんお前なオチながらも素朴な文体で許しちゃう感『★梟』伊藤永之介/男2女を巡る図式。話の運びが自然で読ませる力がある。受賞しなかったのが既に確立している作者だから理由で本当に惜しい。(続く)→2023/09/22

田中峰和

5
三島が太宰嫌いだったのは有名だが、芥川賞受賞への執着、日頃の言動などを見れば当然のような気がする。また、選考委員の川端康成の選評も太宰をからかっている様で面白い。当時は候補には1回しかなれない規則を知らず、しつこく絡む太宰も生に執着すればよかったのに。掲載の「逆行」も自意識たっぷりのピエロ像が鼻につく。埴原一亟の「下職人」が良かった。洋服の下請け職人の生業を通して、当時の職人の苦労と同僚への複雑な対抗意識が描かれる。大卒のインテリ修造は親方の職人気質に抵抗する。叩上げの音吉との対抗意識と葛藤も楽しませる。2020/08/14

はな

4
◯逆行(太宰治)/◯中央高地(宮内寒彌)/神楽坂(矢田津世子)/◯梟(伊藤永之介)/春の絵巻(中谷孝雄)/◯南方郵信(中村地平)/隣家の人々(一瀬直之)/俗臭(織田作之助)/◯河骨(木山捷平)/分教場の冬(元木国雄)/祝という男(牛島春子)/◯鶏(村田孝太郎)/◯下職人(埴原一亟)/◯文字渦(中島敦)2023/08/06

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