内容説明
プロを騙しにかかる凄まじい人とその手口、目利きを欺く凄い人たち……人気テレビ番組「開運! なんでも鑑定団」でおなじみの著者が、禁を破って書いた、ニセモノの世界。素人はなぜ騙されるか、プロを欺く巧妙な手口、ニセモノが放つ妖しい魅力など。「品物は口を利かないが、人間は口を利く」。当代一の目利きが、骨董の真贋(しんがん)鑑定を通して明かす、ホンモノの見分け方と人間鑑定術。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
№9
40
小気味いい。「ニセモノ」のことを書くことは後書きにもあったように、本当に勇気のいることだったろうが、何でも鑑定団そのままの、軽妙かつまっすぐなその語りには、骨董に興味のない自分をもその世界に引き込ませる魅力がある。「モノには罪はない」と繰り返し出てくるように、「ニセモノ」に翻弄される人々のその「欲深さ」にこそ、人間世界のおぞましさと悲しさがあるのだと説く中島の語りには、「モノ」を愛してやまないからこその率直な洞察がある。巻末のなぎら健壱の感想もよかったな。「いい話」を久々に聞かせてもらった、そんな読後感。2014/07/16
ntahima
38
私には元来、収集欲とか所有欲というものがない。寧ろ無所有欲と言うか自分で背負える荷物だけを友に旅するように生きるのが理想だと思っている。但、古書や絵画、骨董、食通のような趣味人の話はよく読む。一種の反作用の様なものだろうか?著者は『開運!なんでも鑑定団』の人気鑑定人であり「いい仕事してますね」の決め台詞で知られる。容易には知り得ない骨董品業界の内情が知れて非常に興味深いが、業界オメルタの掟でもあるのか、語りが抽象的かつくどい。最後の「座の文化」から「立の文化」への変化に伴う、新しい美の発見の主張には共感。2012/06/30
ゆー。
34
「骨董界の修羅場をかいくぐってきた中島誠之助さんのエッセイ。開運!なんでも鑑定団で『いい仕事してますね』と発言する人物。その言葉は父親譲りなのだとか。このエッセイ何が面白いかって、売り手側と買い手側の気持ちをきちんと分けて書いている。そりゃ売り手は高く売りたいし、買い手は安く買いたい。ニセモノをつかまされた経験がある著者だからこそ書ける話だけど、その経験をバネにしてホンモノを見分ける努力を怠らないプロ意識が高い。 『いいエッセイ読みましたφ(..)』」2021/05/25
しーふぉ
22
虚々実々の世界です。贋作は掴まされた方が悪いという考え方がある。プロが見れば分かるというけど中島さんも実際には掴まされている。しかしニセモノがあるから骨董の世界は面白いのかもしれない。2019/09/18
Koning
18
骨董屋の親父兼テレビタレントの随筆。まぁ、骨董市なんかに足繁く通う人とそうでない人で読み方も随分違って来るんだろなと思う。とりあえずバブルな感覚であれこれゴミを掴まされた人は別として、やっぱり骨董屋とその業界の体質はこれなんだよねーというのが分かってそういう意味では良いのだけれど、まぁぶっちゃけ犯罪行為をある種誇らし気に語られるとなんだかなーというのもあったり。ただ語り口の軽妙さと人好きなんだろな、この人はというのが滲み出ててそういうアレな世界だからこその人間の業てなものが逆に良く見えちゃうんだよね。2014/07/26
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