内容説明
聖書のエピソードに登場する人物を西洋美術はどう描いてきただろう。2000年にわたるその歴史の中で培われてきた人種差別のイメージを考える。
目次
はじめに
第Ⅰ章 呪われた息子──ハムとその運命
ノアの泥酔と呪われた息子ハム
祝福と呪い
褐色肌のハムの子孫とアフリカ
「奴隷」をめぐって
ノアの泥酔とキリストの受難
幼児イエスの「割礼」とノアの「去勢」
ミケランジェロの描くハム
イエスを苦しめる存在とは
「奴隷」の肖像
四大陸の寓意
搾取の「トロフィー」
「まだらの黒人」
ハムの呪いと奴隷制
近代科学とレイシズム
優生思想のなかのハム
現代に生きる「ハムの呪い」
第Ⅱ章 ハガルとイシュマエル──追放された母子
エジプトの女奴隷ハガル
ムスリムとしてのイシュマエル
イスラム教におけるアブラハム父子
ユダヤ人としてのハガル
オランダとイタリア
十六世紀のヴァリエーション
十七世紀における解釈と脚色
宗教改革のなかのハガル母子
ジプシーとしてのハガル
ポルノグラフィーとしてのハガル
対抗宗教改革のイタリア
黒人のハガル
イシュマエルと孤児たち
悲劇のヒロインとしてのハガル
オリエンタリズムのなかのハガル
さまざまなる近代のハガル
第Ⅲ章 賢者と聖人──キリスト教とレイシズムの諸相
シバの女王──「わたしは黒くて美しい」
黒いシバの女王
白く描かれたアフリカの女王たち
オリエンタリズムとシバの女王
三人のマギ
マギの黒人従者
黒人のマギの登場
イタリアの例
南米の先住民族のマギ
アンチキリストの礼拝?
バロックのマギ
エチオピアの宦官
黒人の聖人、マウリティウス
パレルモの黒人聖人
殉教の聖人たち
双生の兄弟の奇蹟
おわりに
【参考文献】
感想・レビュー
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